2001 Fiscal Year Annual Research Report
高齢期の骨粗鬆症および筋萎縮を抑制するために必要な運動強度・運動量の検討
Project/Area Number |
13680023
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石原 昭彦 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (90184548)
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Keywords | 高齢期 / 骨粗鬆症 / 筋萎縮 / 運動強度 / 運動量 |
Research Abstract |
本研究では、60歳代と70歳代の男性を用いて、高齢期にどのような運動を行えば、筋力の低下や筋線維の萎縮、骨粗霧症を抑制できるのかを検討した。 60歳代と70歳代の男性を最大努力(各年代とも10名)、最大努力の80%(各年代とも12名)、および最大努力の60%(各年代とも12名)の力で筋力を発揮する3グルーブに分けて、肘関節の屈曲およぴ伸展運動を8週間にわたり負荷した。1回の運動は、3秒間の随意収縮と7秒間の休息を屈曲動作で5回繰り返し、1分間の休息を挟んで、さらに、3秒間の随意収縮と7秒間の休息を伸展動作で5回繰り返し、これを1セットとして、セット間に5分間の休息を挟んで、計3セット行う方法を用いた。運動は、月曜日がら金曜日まで、毎日、午前と午後に1回ずつ行い、土曜日に3グループとも最大努力での発揮筋力、DXA法による骨密度を測定した。 60歳代では、最大努力、最大努力の80%、最大努力の60%のいずれのグルーブにおいても8週間の運動で最大努力の有意な増大が認められた。一方、大腿骨の密度については、いずれのグループにおいても運動による変化はみられなかった。 70歳代では、最大努力のグループにおいて8週間の運動で最大努力の有意な増大が認められた。一方、大腿骨の密度については、いずれのグループにおいても運動による変化はみられなかった。 以上のことより、年齢や運動強度の違いによって、筋力の増大に差異が認められることが明らがとなった。次年度は運動量の変化による最大発揮筋力や骨密度への影響を検討する予定である。
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