2003 Fiscal Year Annual Research Report
アナボリックステロイドのドーピングが生体に及ぼす影響について(内臓の病理組織学的検索を中心にして)
Project/Area Number |
13680047
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Research Institution | International Budo University |
Principal Investigator |
河野 俊彦 国際武道大学, 体育学部, 教授 (50092052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 正人 国際武道大学, 体育学部, 助教授 (50265485)
立木 幸敏 国際武道大学, 体育学部, 助教授 (20255178)
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Keywords | ドーピング / アナボリックステロイド / ラット / ジャンプトレーニング / 病理学的検索 / 内分泌学的検索 |
Research Abstract |
ラットを用いた動物実験を追加して実施し、組織学的検索をすすめると共に、血液・生化学的検索を詳細に行った。 血液における赤血球数は8週後のジャンプトレーニングとAAS投与群で優位に高値を示した。このことから心筋の肥大と共に血栓をも引き起こす原因となり、心筋の壊死巣を生じたことがうかがわれた。 総蛋白量は4週後のAAS投与群で低地を示したが8週後では、他の群との差は明らかでなくなった。これは筋肥大のための蛋白同化による蛋白消費の結果であろうと思われる。 GOT、LDHは4週後でジャンプトレーニングとAAS投与群で高値を示したが、GPTに変化がなかったことから骨格筋の崩壊を生じたものと考えられる。 総コレステロールが8週後にジャンプトレーニングとAAS投与群で低値を示しているが、このことはコレステロールからのアンドロゲンの生合成が促進されたものと考えられよう。HDL-Cなども低値を示していることから、脂質の代謝が促進され、かつ動脈硬化性をも高めているものと思われる。 AASによる生体影響がジャンプトレーニングなどの運動によって、赤血球数の増加、GOT、LDHなどの上昇をきたしたことから心臓の肥大、筋の壊死などをさらに助長し、より強く引き起こすことになるものと考えられよう。
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Research Products
(1 results)