2002 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素暴露解除後の動脈系化学受容器の動態ならびにその分子機構
Project/Area Number |
13680048
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
日下部 辰三 国士舘大学, 体育学部, 教授 (80117663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林田 嘉朗 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (40047204)
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Keywords | 頸動脈小体 / 低酸素暴露 / 低酸素暴露解除 / 組織計測 / 血管拡張 / 神経ペプチド / 免疫組織化学 / セカンドメッセンジャー |
Research Abstract |
低酸素暴露解除後の形態学的および免疫組織化学的検討:低酸素暴露解除後1、2、4および8の週ラット頚動脈小体の形態変化ならびにペプチド性神経線維の分布およびその密度の変化について検討した。低酸素暴露解除1週の頚動脈小体は低酸素暴露解除時に比べ既に有意に縮小したが、コントロールにくらべるとやや大きいままであった。低酸素暴露解除4週および8週では、ほぼコントロールレベルの頚動脈小体の形態に戻った。頚動脈小体内の血管径を測定したところ、既に低酸素暴露解除後1週で著名な血管径の縮小する傾向が認められ、暴露解除後8週でほぼコントロールレベルにまで戻っていた。直径5μm以下の小血管は、低酸素暴露解除時(低酸素暴露8週間)で約18.3%であったが、解除後1週で35.1%、2週で34.5%、4週で40%、解除後8週で45.1%に増加した。直径10μm以下の小血管も同様に増加傾向を示した。低酸素暴露解除1週以降、直径20μ以上の比較的大きい血管は減少傾向を示し、20%以下であった。一方、慢性低酸素暴露後、正常大気圧環境に戻した頚動脈小体におけるSPおよびCGPR陽性線維の密度は、低酸素暴露解除後に徐々に回復傾向を示した。解除後8週のSPおよびCGRP線維の単位面積当たりのvaricosity密度はほぼ正常環境下の密度にまで回復した。VIP陽性線維の密度は、低酸素暴露解除後1週ですでに正常環境下レベルにまで回復傾向を示した。NPY陽性線維の密度は、低酸素暴露解8週では正常環境下レベルと変化は認められなかったが、低酸素暴露解除後1週、2週および4週で有意な増加傾向を示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 日下部 辰三: "低酸素環境下における化学受容機構の研究:現状と今後の問題点"臨床スポーツ医学. 18. 827-829 (2001)
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[Publications] T.Kusakabe: "The carotid labyrinth amphibians"Microsc. Res. Tech.. 59. 207-226 (2002)
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[Publications] T.Kusakabe, et al.: "Changes in the peptidergic innervation in the carotid body of the rats chronically exposed to hypercapnic hypoxia : an effect of arterial CO2 tension"Histol. Histopathol.. 17. 21-29 (2002)
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[Publications] H.Hiruma, et al.: "Neuropeptide Y inhibits axonal transport of particles of adult caltured dorsal ganglion cells"J. Physiol.. 543. 85-97 (2002)
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[Publications] T.Kusakabe, et al.: "Peptidergic innervation in the rat carotid body after 2, 4, and 8 weeks of hypocapnic hypoxic exposure"Histol. Histopathol.. 18. 409-418 (2003)
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[Publications] T.Kusakabe, et al.: "Rat carotid bodies systemic hypoxia : Involvement of arterial CO_2 tension in morphological changes"Adv. Exp. Med. Biol.. (in press). (2003)