2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680070
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Research Institution | Kobe Design University |
Principal Investigator |
古賀 俊策 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (50125712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福場 良之 広島女子大学, 生活科学部, 教授 (00165309)
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Keywords | 酸素摂取応答 / 運動開始時 / 酸素供給 / 酸素利用 / slow component |
Research Abstract |
酸素摂取応答の有力な規定要因である運動筋の酸素利用能力が、微小循環の酸素供給と利用のミスマッチ、または、筋内部の機能(酸化酵素活動の遅れなど)に依存するのかを検討した。成人被験者10名を用いて、一定強度運動における酸素摂取量、酸素運搬能力(心拍数、超音波エコードップラー装置による筋血流量(大腿動脈血流量))、酸素利用能力(運動筋の酸素化状態、静脈血酸素含量)、運動筋の酸素消費量(筋血流量と動静脈血酸素含量差から計算)を連続的に測定した。コンピュータによる曲線近似解析によって、酸素摂取応答、酸素運搬能力と酸素利用能力の応答を解析し、酸素摂取応答を規定する要因を考察した。さらに、動物実験において酸素感受性蛍光色素法よる運動筋微小循環の酸素分圧測定を実施した。 結果:1)健常者の座位運動における酸素摂取応答は、酸素運搬能力に規定されないことを確認した。つまり、運動筋の血流量応答が酸素摂取応答よりも速いこと、運動強度に関係なく、急成分応答の速さ(時定数)が一定であること(動的線形性)、さらに酸素摂取急成分の時定数と運動筋酸素消費の時定数は同じであることを確かめた。2)運動筋微小循環の酸素分圧(動物実験)と酸素化状態の測定(ヒトに近赤外分光法を適用)結果を比較して、運動開始時における運動筋の酸素利用能力が、微小循環の酸素供給と利用のミスマッチよりもむしろ、運動筋内部の酸素取込み機能に依存すると推測された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Behnke, B., S, Koga et al.: "Dynamics of microvascular oxygen pressure across the rest-exercise transition in rat skeletal muscle"Respiration Physiology. 126・1. 53-63 (2001)
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[Publications] Fukuba, Y., S, Koga et al.: "V_<02> kinetics in heavy exercise is not altered by prior exercise with a different muscle group"Journal of Applied Physiology. (印刷中). (2002)
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[Publications] 古賀俊策ほか: "運動と循環-研究の現状と課題"ナップ出版. 304 (2001)