2002 Fiscal Year Annual Research Report
フィールドにおける無気的パワーの間欠的発揮能力測定法開発に関する研究
Project/Area Number |
13680072
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
田中 守 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00163577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
進藤 宗洋 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (30078539)
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Keywords | 無気的走パワー / 間欠走 / フィールドテスト法 / 有酸素性作業能力 / 乳酸性持久力 |
Research Abstract |
無気的パワーの間欠的発揮能力を測定評価できる簡易なフィールドテスト法の開発を目的に、平成14年度は、フィールドでの20mシャトルスプリント走による往復40m走での前半(0〜15m)と後半(25〜40m)の低下について検討を加えた。なお、なるべく簡易に測定でき間欠的発揮能力の低下をもたらすようにするために、セット間の休息時間を10秒としセット数を10セットに設定して行った。 走スピードは、6セットまで徐々に低下し以後はほとんど変わらなかった。各セットでのHRは、2セット目に145拍/分、その後漸増し8セット目以降180拍/分でプラトーとなった。間欠走後の血中LAは、最大約9mM/Lとなり、20m5往復走による乳酸性持久力テスト(平均41.93秒)後の最大血中LA値と同程度となった。さて、10セットのスピード低下率と各種能力との関係をみたところ、40秒走と12分走との間に有意な関係はみられなかったが、前半のスピード低下率と40秒走との間には-0.909(P<0.01)の有意な負の相関関係がみられた。このことは、乳酸耐性の高い方がスピード低下が少ないと思われた仮説に反し、スプリント能力に優れる方が往復40m走前半のスピード低下が大きいことを示している。一方、往復40m走後半の低下率は12分走と0.762の有意な相関関係を示し、有酸素性作業能力に優れる方が往復40m走後半のスピード低下が少ないという従来の報告を支持する結果となり、間欠走でのインターバル中の回復力に有酸素性作業能力が大きく貢献していることを示唆する結果となった。今回、被験者数が8名と少ないことから、例数を増やすとともに種々の測定法との関連性についても検討を加えたい。
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