2001 Fiscal Year Annual Research Report
幼年期の運動能力目標に関する研究―昔の子どもと今の子どもの運動能力比較を通して―
Project/Area Number |
13680075
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Research Institution | Seika Women's Junior College |
Principal Investigator |
口野 隆史 精華女子短期大学, 幼児教育科, 助教授 (60192027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 憲子 中村学園大学短期大学部, 助手 (00301721)
山本 秀人 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (40166814)
鐘ヶ江 淳一 近畿大学九州短期大学, 保育科, 助教授 (90185918)
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Keywords | 昔の子 / 今の子 / 運動能力 / 運動課題 / 調査 / 運動する仲間 / 東アジア |
Research Abstract |
「昔の子どもは、もっと運動ができた。それにくらべ今の子は・・・」などということはよく言われる。しかし、本当にそうなのであろうか。また、昔と今の子どもの運動能力は、何が違い何が同じなのであろうか。昔の子どもの良い面が、今の子どもたちにも育てることができれば、それは望ましいことである。しかし、昔の子どもと今の子どもに同時に同じ運動課題を行わせ、それを比較をすることはできない。また、「昔の子ども」と言われる場合、その「昔」はどれぐらい前のことを言うのであろうか。本研究においては、一般に言われる「昔の子ども」の運動能力の実力を推し量り、その良い面を、今の子どもたちが運動を行う際のプログラムや目標に取り入れようとするものである。 今年度は、予備的に2つの調査を保育園の保育士らに行った。1つは、子どもたちの運動能力について、保育士らに尋ねた。保育歴10年以上の保育士が、昔の子どもにくらべ今の子どもたちの運動能力が落ちているとを感じていることがわかった。もう1つの調査は、保育士らに、現在保育園で行っている運動遊びなどを行う際の「ねらい」について尋ねた。「身体を十分に動かし、その楽しさを知って欲しい」などの「ねらい」と同時に、「友だちと関わる力や社会性や協調性を養う」という「ねらい」が多く示された。子どもの運動能力と「一緒に運動し遊ぶ仲間との関係」が大きなポイントであるという結果が得られた。 また、「研究計画調書」「交付申請書」において若干触れていたが、日本の昔の子どもの姿を探る上で、日本の昔の姿をある程度残す東アジアの子どもたちの調査も不可欠であると考えた。事前の上記の書類においては、「外国旅費」を計上していなかったが、今後、東アジアでの本調査の行うために、メンバーの1人(中島憲子)がタイへ渡航し、現地での本調査の許可を得ることができた。中国、韓国等でも調査を行いたいと考えている。
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