2002 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーション下のディアスポラ-在日インド人のネットワークとコミュニティ-
Project/Area Number |
13680081
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
澤 宗則 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (40235453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南埜 猛 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (20273815)
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Keywords | グローバリゼーション / エスニック・コミュニティ / 在日インド人 / ディアスポラ |
Research Abstract |
本研究の目的は、エスニック集団と地域との相互関係を、グローバリゼーション下の在日インド人社会(在日インド人ディアスポラ)を対象に考察するものである。在日インド人ディアスポラに焦点を合わせることにより、1990年以降の経済・文化のグローバル化のもと、越境するネットワークとコミュニティーとの再帰的関係をみた。特に対象とするのは、阪神地区(特に貿易港・神戸)の在日インド人社会(開国以降のオールドカマー)と「世界都市・東京」周辺のインド人社会(下請け工場の単純労働者や近年増加しているIT労働者を中心としたニューカマー)である。これらの作業を通じて、エスニック集団と場所との生産・再生産の過程を分析している。平成14年度は、特にグローバリゼーションと場所との関係を理論的に整理するとともに、場所の生成に関するフィールドワークを行った。 そこで平成14年度に行った研究の成果は、以下の通りである。 (1)グローバリゼーション下の在日インド人社会--エスニック集団と「場所」との再帰的関係、秋田茂・水島司編『現代南アジア第6巻世界システムとネットワーク』東京大学出版会、pp.347-367、2003年3月出版. ここでは、同じ在日インド人であっても、「貿易港・神戸」のインド人社会と「世界都市・東京」周辺のインド人社会では、コミュニティーのあり方が大きく異なり、これはそこでの場所の生成と大きく関わっていることが要因として考えられることを示した。
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Research Products
(1 results)