2001 Fiscal Year Annual Research Report
テフラ編年学および地形学的手法による火山噴火史の研究
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13680104
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
長岡 信治 長崎大学, 教育学部, 助教授 (80244028)
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Keywords | 阿蘇火山 / 中央火口丘 / 爆発的噴火 / 鬼岳火山 / スコリア丘 |
Research Abstract |
1)地表調査とボーリング調査により,阿蘇中央火口丘群のテフラ,ACCTの層序を明かにし,その爆発的噴火史解明を予察的ながら試みた.テフラから推定される阿蘇中央火口丘の過去8万年間の爆発的噴火史は次のようである.Aso-4火砕流噴火の直後,8万年前から,阿蘇中央火口丘は活動を始めた.最初期の高森ステージは,現在地下に埋没している山体が活動した時期で,初めプリニー式噴火・サブプリニー式噴火を繰り返し,後半にはブルカノ式・灰噴火へ変化した.次の桜町ステージは,大規模で間欠的なマグマ水蒸気噴火で特徴つけられる.荻ステージでは,現在陸上に露出する山体のうち2万5千年より古い山体のかなりの部分が活動した時期で,爆発的な噴火としてプリニー式噴火を伴うサイクルが4回起きた.2万5千年〜1万5千年前の波野ステージは,初期の中岳などの活動によるサブプリニー式噴火とマグマ水蒸気噴火の間欠的活動で特徴づけられる.1万5千年前以降から現在の一の宮ステージは,もっとも穏やかな活動時期で,中岳を中心に小規模な灰噴火やストロンボリー式噴火,サブプリニー式噴火を繰り返し行っている. 2)地質調査により,五島列島福江島の鬼岳火山群の噴火史を予察的に考察した.鬼岳火山群は,少なくとも6つの単成火山群からなる.そのうち最新の噴火は2万年前に起き,大量の溶岩流と降下スコリアを噴出し,鬼岳スコリア丘を形成した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 長岡信治, 奥野充, 新井房夫: "10万〜3万年前姶良カルデラ火山のテフラ層序と噴火史"地質学雑誌. 107号. 432-450 (2001)
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[Publications] 町田洋, 太田陽子, 河名俊男, 森脇広, 長岡信治: "日本の地形7 「九州・南西諸島」"東京大学出版会. 355 (2001)