2001 Fiscal Year Annual Research Report
北タイ農村における電化が及ぼした家族関係の変容と生活構造の変貎の13年間追跡研究
Project/Area Number |
13680127
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
益本 仁雄 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (80245349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 清二 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)
下村 道子 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (70074937)
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Keywords | (未電化)電化 / 北タイ農村 / 生活構造の変貌 / 就業構造 / 家族関係 / 生活時間 / 外部情報の受容 / 実態調査 |
Research Abstract |
1991年から毎年2〜3次にわたり当時未電化であった北タイの一農村(アンカイ村)の全住民に対して生活実態を継続的に調査を実施し,得られたデータを分析研究してきた.村は1996年12月に電化され,住民はテレビを通して大量の外部情報に接触するようになった住民はこれを契機に村内外の住民との情報交換を極めて活発におこなうようになった.外部情報の受容を通じて都市部の豊かな生活実態に接する機会が増加し,生活向上を強く意識し始めた.家電製品を初めとする耐久消費財を短期間に購入するなど消費を増やす一方で,収入を得るため労働を積極的にするようになった.生活時間も都市化の傾向(例えば就寝時間の深夜化)を不すなど生活形態も大きく変化した.このような現象的な変化だけでなぐ意識・行動・生活価値観などの精神生活の深部や権力構造,生活構造が大きくの変貌しつつあることが明かとなった. 電化後5年目にあたる平成13年度には5〜6月および12月〜平成14年1月に現地に赴き,全住民名簿(氏名,年齢,家族関係,就業実態)の整備,生活時間,耐久消費財,生産財保有等の実態調査をおこなった.また,成人および児童,生徒,村長・村役員・長老等に対し質問紙調査,面接調査をおこなった,さらに,研究者が当該の村に滞在し住民と生活を共にして生活行動の観察調査を実施し,既存の調査方法では表れにくい住民の生活価値観等の深層的要因析出をおこなった.そして,平成14年度に予定している追加調査候補地区(当該農村部のアンカイ村に加え,都市部であるチェンマイ市)の生活環境に関するバックデータを収集した.
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Research Products
(1 results)