2002 Fiscal Year Annual Research Report
環境負荷軽減のための各種機能水を利用した洗浄の基礎的研究
Project/Area Number |
13680133
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Research Institution | Toyama University of International Studies |
Principal Investigator |
尾畑 納子 富山国際大学, 地域学部, 教授 (60201406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 宣彰 富山国際大学, 地域学部, 教授 (80249101)
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Keywords | 機能性電解水 / 洗浄性 / 湿式人工汚染布 / 界面活性剤 / 高分子ビルダー / COD / 水環境 / アルカリ電解水 |
Research Abstract |
本研究は、環境に負荷を掛けない洗浄システムの開発研究の1つとして、洗濯水に着目し洗剤を最小限にした系での除去効果と洗濯排水の水環境への負荷軽減の両面から検討することを目的する。平成13年度に引き続き、強電解水製造装置を用いて得られる強酸性電解水、強アルカリ水に各種界面活性剤、高分子ビルダーをそれぞれ添加した系での洗浄性について検討を行った。また、平成13年度に購入した洗剤ゼロコース付き洗濯機による洗濯廃液の水質汚濁度(COD)を調べた。 (1)各洗浄液の温度依存性 20℃と40℃における各種機能水の洗浄性は水道水で温度の上昇とともに除去性が向上するがイオン交換水やアルカリ水ではほぼ同程度であった。また、酸性水では逆に低下した。 (2)界面活性剤の添加効果 非イオン系の界面活性剤に比べ、陰イオン界面活性剤のSDS添加系では、添加によりいずれの系も除去性が向上した。さらに、アルカリ水においては標準の濃度のおよそ半分量で洗浄性が認められた。このことから、アルカリ機能水と洗剤との組み合わせにより水環境負荷への軽減が示唆された。 (3)高分子ビルダーの添加効果 生分解性の高い、高分子ビルダー(アニオン変性PVA)添加系でもアルカリ水中での除去効果が認められた。 (4)実用洗濯機における水環境負荷 洗剤ゼロコース付き洗濯機における実用的洗濯効果と水環境負荷への影響との関連については、汚れによって異なるがある程度除去性が認められ、かつ洗剤添加系に比べて水質の汚濁量は軽減されることがCOD測定値から推定される。 以上の基礎的な実験結果から、水環境への負荷軽減のための洗濯方法の一つとして機能水の活用は今後の衣類の洗濯システム開発に何らかの寄与することが期待できることがわかった。
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Research Products
(2 results)