2001 Fiscal Year Annual Research Report
摂取脂肪酸と日常身体活動がヒトの体内組織機能に及ぼす影響
Project/Area Number |
13680158
|
Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
小林 修平 和洋女子大学, 家政学部・健康栄養学科, 教授 (40064521)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 英昭 和洋女子大学, 家政学部・健康栄養学科, 教授 (70141158)
里和 スミヱ 和洋女子大学, 家政学部・健康栄養学科, 教授 (70178797)
坂本 元子 和洋女子大学, 家政学部・健康栄養学科, 教授 (70049980)
藤沢 由美子 和洋女子大学, 家政学部・生活環境学科, 助教授 (00214669)
宮川 豊美 和洋女子大学, 家政学部・健康栄養学科, 教授 (20049985)
|
Keywords | n-3系多価不飽和脂肪酸 / 有酸素運動トレーニング / 抗酸化物質 / 血漿過酸化脂質 / 包括的疾病予防 |
Research Abstract |
しそ油はα-リノレン酸を主体とするn-3系多価不飽和脂肪酸源の代表的食品である。多価不飽和脂肪酸は、体内に摂取することにより種々の生理効果を示すことが最近明らかになってきているが、本研究はこの効果を生活習慣病の一次予防に活用する試みの一環として、同様にその効果が期待されている有酸素運動トレーニングと併用することの有効性を検討する意図で企画された。しそ油を毎日20gづつ18人の女子大学生ボランティアに摂取させ、そのうち半数に同時的有酸素運動トレーニングを負荷し、呼吸循環機能、糖代謝機能、血漿脂質パターン、体内活性酸素関連物質、免疫能を中心とする生体防御機能指標を測定した。その結果、しそ油の単独摂取がトレーニングとの併用の有無に関わらず有酸素機能の向上に寄与すること、またしそ油の摂取が空腹時血糖値の低下や血漿中性脂肪値の低下をもたらすことを確認した。一方でしそ油の摂取は血漿過酸化脂質レベルの上昇もたらすが、同時に運動トレーニングを負荷することによって、その上昇が抑制されることを示唆する結果が得られ、その機構として、運動による体内ビタミンCによるビタミンEの還元的活性化の促進がある可能性が示唆された。これらの結果は、食事によるn-3系多価不飽和脂肪酸とビタミンCなどの抗酸化成分の適切な摂取と適度の強さの有酸素運動トレーニングを併用することが、包括的な疾病一次予防に有用な方策である可能性を示している。
|
Research Products
(1 results)