2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680171
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
貝沼 やす子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (90071000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 靖子 名古屋女子大学, 家政学部, 教授 (40141444)
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Keywords | 竹炭 / 炊飯 / 粥 / 浸漬液のpH / 低分子不飽和アルデヒド / フライ油 / 酸化防止 / 炭化温度 |
Research Abstract |
1.竹炭浸漬液を粥炊飯、(全粥)に利用する効果 既に可食状態となった米飯から粥を調整する際の炊き水に竹炭水を使用する効果について検討を行った。米飯に竹炭水を加えて加熱すると粥洗液中のタンパク質量が多く、竹炭水による軟化促進効果が米飯粒表層部で強く起こっていることが示唆された。粥の破断強度測定では加熱時間が長くなるにつれて強い軟化傾向を示し、試料間のばらつきが小さくなり、均質化が進んだ。粥からの遊離水分量が米からの粥よりも多かったことから、竹炭水使用により軟化が進むが、水っぽい粥になる傾向が示された。物性的には、米からの粥とは異なる性状と考えられたが、官能的には米からの粥との有意差は見られなかった。 2.竹炭をフライ油に添加し、利用した場合の劣化防止効果について 1)長時間フライしていると生理的な症状として油酔いと称される症状が現れることが経験的に知られている。油酔い成分としては一般的に低分子不飽和アルデヒドで反応性の高いアクロレインがその主たる要因と考えられている。そこで、発生する気化アクロレインをトラップする装置を作成して水中に捕集し、BSAと付加体を作り、アクロレイン発生量を競合:ELISA法で測定した。その結果、50〜60ml/minエアーバブリングで175℃、30min後、サラダ油のみに比べて10%竹炭添加油では10分の1程度の発生に抑制されており、竹炭添加により、油酔い成分の生成を著しく抑制できた。 2)竹炭添加油がフライ食品の品質に及ぼす影響について検討するため、コントロールのサラダ油と最も腰の強い(何回使ってもからっと揚がる揚げ油)焙煎ゴマ油を用いて、比熱、実際に食材をフライした場合の温度履歴、フライ食品の脱水率を測定した結果、比熱、温度履歴の間には正の相関が認められた。
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Research Products
(1 results)