2002 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣摘出骨粗鬆症モデル動物の骨量減少に対する大豆イソフラボンと運動の併用効果
Project/Area Number |
13680175
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Research Institution | National Institute of Health and Nutrition |
Principal Investigator |
石見 佳子 独立行政法人国立健康・栄養研究所, 食品表示分析・規格研究部, 食品成分機能表示研究室長 (50154159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 満 独立行政法人国立健康・栄養研究所, 健康増進研究部長, 部長 (20192289)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 大豆イソフラボン / 老化促進マウス / 運動 / エストロゲン |
Research Abstract |
[目的]高齢化社会を迎え、骨粗鬆症患者の増加が懸念されている。骨粗鬆症の発症には、食生活や運動などの生活習慣要因が深く関わっている。我々は、昨年の本研究で大豆イソフラボンと適度の走運動がエストロゲン欠乏に起因する閉経後骨粗鬆症モデル動物の骨量減少を相乗的に抑制することを報告した。本年度は骨形成が低下することにより発症する老人性骨粗鬆症のモデル動物である老化促進マウスを用いて、その骨量減少に対する大豆イソフラボンと運動の併用効果を検討した。 [方法](1)14週齢の雄性老化促進マウス(SAMP6系)40匹を 1.対照飼料群(AIN93M). 2.イソフラボン摂取群. 3.運動群. 4.イソフラボン+運動群 5.エストロゲン投与群の5群に分けた。大豆イソフラボン及び運動は、卵巣摘出マウスと同様の条件で負荷した。各群6週間飼育し、20週目に大腿骨の骨密度をDXA法により測定した。また大腿骨中のミネラル(Ca, P, Mg, Zn)を原子吸光法により定量した。(2)血中総コレステロール、中性脂肪濃度を測定した。 [結果](1)SAMP6マウスの大腿骨骨密度は、SAMR1マウスに比べて有意に低値を示した。一方、SAMP6にイソフラボンまたは走運動を負荷することにより、単独では効果は認められなかったが、併用により大腿骨骨密度および大腿骨骨塩量が有意に増加した。また、運動負荷群では大腿骨面積も増加した。(2)イソフラボンと走運動の併用により血中中性脂肪が有意に低下した。 [結論]栄養および運動を含む生活習慣の改善により低骨代謝回転型の骨粗鬆症である老人性骨粗鬆症の予防が可能である可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ishimi Y, Yoshida M, Wakimoto S, Wu J, Chiba H, Way X, Takodu K, Miyamura C: "Genistein, a Soybean Isoflavone, Affects Bone Mallow Lymphopoiesis and Prevents Bone Loss in Castrated Male Mice"Bone. 31. 180-185 (2002)
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[Publications] Ohta A, Uehara M, Sakai K, Adlercreutz H, Morohashi, T, Ishimi, Y: "A combination of dietary fructoologosaccharides and isoflavone conjugates increases femoral bone mineral density and equol production in ovariectomized mice"J, Nutr. 132. 2048-2054 (2002)
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[Publications] Way XX, Wu J, Shidoji Y, Muto Y, Ohidhi N, Yagi K, Shinki T, Suda S, Ishimi Y: "Effects of geranylgeranoic acid in bone : induction of osteoblast differentiation and inhibition of osteoclast formation"J. Bone Miner. Res. 17. 91-100 (2002)
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[Publications] Wu J, Way XX, Chiba H, Higuchi M, Takasaki M, Ohta A, Ishimi Y: "Combined intervention of exercise and genistein prevented androgen deficiency-induced bone loss in mice"J. Appl Physiol.. 94. 335-342 (2003)