2001 Fiscal Year Annual Research Report
日本近世食文化の実証的研究-食料残滓解体痕跡と食具使用痕跡の分析を中心として-
Project/Area Number |
13680182
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
富岡 直人 岡山理科大学, 理学部, 講師 (90241504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 信彦 くらしき作陽大学, 食文化学部, 助教授 (90167370)
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Keywords | 日本 / 近世 / 食文化 / 食料残滓 / 食具 / 使用痕跡 / 解体痕跡 / データベース |
Research Abstract |
初年度として、従来のデータの整理を図りデータベースの製作を開始している。特に近世遺跡からの出土量の多い貝類・魚類・鳥類・哺乳類と食具のデータを蓄積しており、岡山城二の丸跡(岡山県岡山市、江戸時代前〜中期)、下津井城跡(岡山県倉敷市、江戸時代前期)、高松城(香川県高松市江戸時代)、徳島県徳島市新蔵町遺跡(江戸時代前期)、的場遺跡(新潟県新潟市江戸時代)、新潟県朝日村伝世民俗資料、北目城跡(宮城県仙台市、江戸時代前期)、養種園遺跡(宮城県仙台市、江戸時代後期)、オサツ2遺跡・ユカンボシ遺跡(北海道千歳市、江戸時代)、京都市近世遺跡群(京都府、江戸時代)のデータ登録を実施している。 被加工物である動物遺存体の切創と食具の微細な構造を分析するために導入した「微小部形状測定用システム(高精度CCDレーザー変位計:KEYENCE社製・処理ソフト:三谷商事社製、試料架台:シグマ社製)」の整備を終了し、非接触、非破壊で0.01μm単位の測定が可能であることを確認し成果を得ている。測定成果の一部は韓国で実施された日韓共催の国際学会「新石器時代貝塚動物遺體』において「動物遺存体出土遺跡の形成過程分析」の題で成果発表を行なった。 脆弱遺物保存処理マニュアルについては、措置経過観察、曝露実験を実施し、その有効性を確認しながら草稿を編んでいる段階である。
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Research Products
(1 results)