2002 Fiscal Year Annual Research Report
算数・数学における問題解決の適性別指導-自力学習による量から質への転換を中心に-
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13680186
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Research Institution | IWATE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
能田 伸彦 岩手大学, 教育学部, 教授 (80020121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沼田 稔 岩手大学, 教育学部, 教授 (50028255)
磯田 正美 筑波大学, 教育学系, 助教授 (70212967)
清水 静海 筑波大学, 教育学系, 助教授 (20115661)
小宮山 晴夫 岩手大学, 教育学部, 助教授 (90042762)
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Keywords | 個に応じた指導 / 発展的な学習 / 補充的な学習 / チームティーチング / 教授組織 / 指導法 / 算数 / 数学 |
Research Abstract |
算数・数学の授業に関心と意欲を持たせる指導のあり方を開発することを目指す研究を行った。学習が学習という行為に値するためには、その学習が将来の学習に『開かれる』ように、「オープンな問題と多様な展開」でもって、よりよい問題解決のできる子供の育成を図り、生涯にわたって生きてゆくための資質を身に付けるための指導はどうあるべきかを追及した。易しい問題から入り、より複雑な問題へと広げ、できるだけ多くの児童生徒に、成功の喜びと達成感を経験させ、明日への希望を持たせることが重要である。 児童・生徒が、自らの問題解決のために、それまでの算数・数学の学習の成果として得られた数学的なセンスや論理的な思考力を基にして、試行錯誤のもとに成功する経験を積み重ねることにより、算数・数学を学習する意欲が強くなる実践例が蓄積された。児童・生徒の個に応じた指導により、学習に対する意欲を高める必要が強調されている。学習指導要領を前提にした、確かな学力の育成を目指す個に応じた指導の充実を目指す授業作りにおける、基本的な要件についての考察を行った。その要件を満たすための一つの手段として、少人数指導、特にチームティーチングの有効性・必要性について考察した。 上記のような授業を目指す教員を養成するための基礎条件を構成する要素として、図形教材を材料として日米の教科書の構成について比較検討した。また、小学校教員養成において、「数」について認識を深める授業のあり方についての一案を提案した。
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[Publications] 磯田正美: "グラフ電卓利用の研究成果とその将来-数学におけるテクノロジ利用の国際会議(ATCM2000)報告"教育科学数学教育8月号(明治図書出版). 525・8. 97-100 (2001)
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[Publications] 磯田正美: "他者の立場に立つことからはじまる算数研究"新しい算数研究(8月号、東洋館). 368. 26-64 (2002)
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[Publications] 磯田正美: "仮に求まったとする方程式論の発展"算数授業研究. 2002年秋号. 104-108 (2002)
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[Publications] 沼田 稔: "日本とアメリカにおける教科書の位置づけと図形教育の比較"岩手大学教育学部研究年報. 61・1. (2001)
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[Publications] 磯田 正美: "発展・補充による個に応じた授業作り"ニチブン(中学校数学科実践講座所収)(CD-rom版). (2003)
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[Publications] 清水 静海: "教授組織を効果的に運用した授業"ニチブン(中学校数学科実践講座所収)(CD-rom版). (2003)
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[Publications] 小宮山晴夫: "数の話-代数構造を中心に-"国土社(数学教室所収:4月号から12回の予定)(連載). (2003)