2002 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子DNAのゆくえが、染色体上in situで視覚的に識別可能な教材の開発研究
Project/Area Number |
13680201
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
高橋 ちぐさ 鳥取大学, 教育地域科学部, 助教授 (00226846)
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Keywords | 遺伝子DNAの教材化 / in situ ハイブリダイゼーション / 染色体ペインティング |
Research Abstract |
1.プローブの作成 ステップIで,実験に必要なプロープを作成する際、DNAを増幅する装置が必要である.この装置は教育現場には備わっていないため,研究代表者側で今年度の設備備品として購入し,プローブを作成した. 2.教育現場に既存の設備・装置の工夫・改良 教育現場に既存の設備・装置を工夫・改良することによって,当初よりも実施可能な過程が拡がったが,現状ではin situハイブリダイゼーション法に必要なステップI〜IIIのすべての実験を現場で行い成功させることは難しいと判断し,可能な過程と,困難な過程を検討し,現場では,ステツプIのDNA抽出と,ステツプIIのスライドの作成をおこなうこととした.現場で実施困難な過程については,事前に実験実施VTRを研究室で撮影し,補助教材として有効に活用することとした. 3.マニュアルの作成 in situハイブリダイゼーションは、研究者レベルの実験であるため、既存のマニュアルは、DNAについて、あるいは分子生物学の専門的な知識、分子実験についての専門的な知識を持っている人を対象に書かれたものしかない.そこで,大学,高等専門学校や高等学校の生徒が理解可能なように,学生の知識レベル・発達レベルに合わせたマニュアルを作成した.また,単なる方法論に留まらず、それぞれの実験過程の持つ意味についても詳しく説明するものとした.さらに,マニュアルは,手引き書(冊子体)とともに,理解を助けるために,実際の実験現場を収めたVTRも併用した。これは,前述2への対処にもつながる. 4.ドライ・ラボ教材の作成 教育現場で,実際の実験が困難な場合でも効果的な学習を可能にする目的で,事前に研究室で実験をおこない,染色体組をゲノム単位で染め分けたカラー顕微鏡写真を得て,この写真を使って,ドライ・ラボで,染色体組を両親のゲノムに分けていくプロセスで親から子への遺伝子の伝達を理解させる教材を作成・発表した.
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Research Products
(1 results)