2001 Fiscal Year Annual Research Report
バルーンアートをモチーフとした子供向け三次元モデリング教育システムの開発
Project/Area Number |
13680257
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
田中 敏光 名城大学, 理工学部, 教授 (00262923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉江 昇 名城大学, 理工学部, 教授 (30126867)
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Keywords | 3次元形状モデリング / エデュテイメント / コンピュータグラフィックス / バルーンアート / 教育システム |
Research Abstract |
風船モデリングシステムのプロトタイプを作成した.このシステムは,細長い風船にねじる,曲げる,ひねるなどの操作を加えて形状を作成する過程をシミュレートするものである.子供が理解しやすいように,主要な造形機能はその内容を図示した大型のアイコンで表示している.また,操作ごとに異なる効果音が出るようにすることで,操作の識別や飽きさせない工夫もしている.形状操作を簡単にするため,風船の形状はソーセージ型(円筒の両端に同じ直径の半球を繋いだ形状)としている.ただし,ひねりを加えた場合には実際と同様のつぶれた形状になるように置き換えを行う.この処理により造形途中での形状変形は最小限に押さえられるので,システムの応答性が向上する.このシステムでは,バルーンアートの基本である犬,ウサギ,キリン,ゴリラなどを作成することが出来る. 次に,作品を評価するプログラムを実装した.このプログラムでは,作品各部の長さや角度をお手本とする形状のそれと比較し,差が一定の値より大きければ画面上にその部分と修正方向を表示するものである.この指示に従って形状を修正することで,作品をバランスのとれた形に整えることが出来る.ただし,実際の風船でも同じことが出来るように,長さの修正は禁止している. このプロトタイプを使ってインターフェースを評価する予備実験を行った.小学5年生3名と小学2年生1名に犬を作る課題を与えて,使い勝手を聞き取り調査した.その結果,全体としてはおおむね良好な結果を得た.現段階では操作性に問題があり,思ったように動かせない場合がある.2年生の被験者はこの点に不満があると指摘したが,5年生3名は変な動きをすることがゲーム的で面白いという意見で,インターフェースが悪いという指摘はなかった.今後,システムを改良する点で,操作しやすさだけを追及すべきではないとの知見を得たことは収穫であった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 畑中啓行: "風船モデリングシステム"ばるる〜ん"の機能拡張 -作品評価システムの実装-"電気学会東海支部若手セミナー「新世代計測システム」予稿集. 94-95 (2001)
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[Publications] 水野隆行: "吹き付けモデリングシステム"電気学会論文誌C. 第121巻・第12号. 1844-1852 (2001)
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[Publications] 畑中啓行: "仮想バルーンをモデリングするエデュテイメントソフトの提案"2000年度電気関係学会東海支部連合大会論文集. 269 (2000)