2003 Fiscal Year Annual Research Report
「声」の豊かさを実感させ、伝え合う力を育成する効果的方法に関する研究
Project/Area Number |
13680279
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
橋浦 洋志 茨城大学, 教育学部, 教授 (60114021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
昌子 佳広 茨城大学, 教育学部, 講師 (30334006)
佐々木 靖章 茨城大学, 教育学部, 教授 (10004045)
大内 善一 茨城大学, 教育学部, 教授 (10185192)
前川 捷三 茨城大学, 教育学部, 教授 (00011354)
川嶋 秀之 茨城大学, 教育学部, 助教授 (90204718)
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Keywords | 保育所 / お話 / 読み聞かせ / 実践指導 / 話す・聞く / 声 / 熟語 / 会話 |
Research Abstract |
今年度は個別的な研究を深めつつ展開していくことができた。 佐々木は、前年同様保育所(水戸市立)を場として、「読み聞かせの実践」を12名の学生が44回にわたって行い、さらに「実践指導」にまで進んだ7名の学生は「ストーリーテリング」を行った。「紙芝居」の講義、創作、実演を通して演技する言葉の実践を試みた。橋浦は、前年通り1年次の学生32名を対象に15回にわたって「声を聞く」授業を展開した。また新に2年次の学生22名を対象に「詩」と自分の言葉を組み合わせた「言葉の世界」を構築し、「声」を通して「メッセージを送る」授業を試みた。15回の授業の後2回にわたって発表会を行い充実した成果を収めることができた。大内は、論考「国語教室における身体性の復権と対話的実践の創造」を発表し、「対話性の回復」と「身体性の復権」を述べて国語教室における演劇的空間の創出を提唱した。また、2年次の学生45名を対象に「インタビュー」「聞き書きの活動」「群読」「朗読劇」の指導を行った。昌子は「話すこと・聞くこと」の指導について、歴史的過程と今日的な課題を把握するために、とくに『茨城教育協会雑誌』を中心に、明治期の国語科教育実践にまで遡って考察を進めている。川嶋は、授業「郷土の言葉」において「方言」による会話劇を15県の方言で行った。日常生活で使われる方言の訛音・文法・語彙などを使い、共通語とは別種の表現力を実感することができた。前川は引き続き会話における漢語の使われ方についての調査を進めた。また、齋木は模擬授業における「声」の在り方を実践的に追求し、「声」の強弱、大小といった「発声」の大切さについての認識を深め、文字を書くことと声との関連性について考察を進めている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 大内善一: "国語教室における身体性の復権と対話的実践の創造"茨城の国語教育(茨城国語教育学会編). 第八号. 13-28 (2003)
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[Publications] 昌子佳広: "明治期の地方における教育研究活動と国語教育実践の展開-『茨城教育協会雑誌』に見る国語教育関係記事・論文の考察-"月刊 国語教育研究(日本国語教育学会編). NO.380. 52-57 (2003)
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[Publications] 山口仲美編, 川嶋秀之 分担: "暮らしのことば擬音・擬態語辞典"講談社. 606 (2003)