2004 Fiscal Year Annual Research Report
「声」の豊かさを実感させ、伝え合う力を育成する効果的方法に関する研究
Project/Area Number |
13680279
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
橋浦 洋志 茨城大学, 教育学部, 教授 (60114021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 善一 茨城大学, 教育学部, 教授 (10185192)
佐々木 靖章 茨城大学, 教育学部, 教授 (10004045)
昌子 佳広 茨城大学, 教育学部, 助教授 (30334006)
川嶋 秀之 茨城大学, 教育学部, 助教授 (90204718)
前川 捷三 茨城大学, 教育学部, 教授 (00011354)
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Keywords | 保育所 / お話 / 読み聞かせ / 実践指導 / 話す・聞く / 声 / 熟語 / 会話 |
Research Abstract |
大内は、戦後期の「教育史」を精査し、「話すこと・聞くこと」における歴史的・今日的な課題を見出しながら、教育的意味と今後の展望について論考をまとめつつある。昌子は、茨城県における「話すこと・聞くこと」の授業研究史・実践史(明治期から昭和戦前期)について、汎県的教育研究誌『茨城教育協会雑誌/茨城教育』に掲載された現場教師たちの論文・実践報告をもとに考察した。佐々木は、「読み聞かせの実践研究」及び「読み聞かせの実践指導研究」を行った。水戸市立新原保育所の協力を得て、平成16年度4月から翌年の3月までの木曜日2時限に、計45回行った。そのうち教室での講義は7回。受講者は前期10人、後期7人であった。川嶋は、『関東の方言 調べてみよう暮らしのことば』(ゆまに書房)で、茨城県の方言の部を担当し、考察した。また、方言の表現の面白さや価値を見直す試みとして、『ごんぎつね』の一部を茨城方言に訳した。前川は、「水戸の漢詩文」を素材にして、「漢字」のもつ伝達力について具体的に検証した。とくに碑文に刻まれた「漢字」の伝達力は造型性・意味性に富んでいることから、歴史的観点との接点を探りながら正確な解釈を試みた。齋木は、担当授業(書写)で、小・中学校の授業での発問や指示、また意欲を引きだすような助言などについて考えさせる実践を行った。この取り組みによって、効果的な学習指導のためには、教師の「声」が重要であり、児童・生徒に対して伝える力を持つことの大事さを受講生に気づかせることができた。橋浦は、「声」を聞き合う授業を国語選修1年生26人を対象に15回にわたって行った。さらに自分の言葉と他人の言葉で構成した「詩」を発表し合う授業を、2年生17名と笠間市立佐城小学校6年生38名との合同授業として新たに試みた。どちらも「声」をめぐっての貴重な経験であり、実りある成果を得ることができた。
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Research Products
(1 results)