2003 Fiscal Year Annual Research Report
メディア・コンプレックスを用いた社会系教材開発の基礎的研究
Project/Area Number |
13680335
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
金子 邦秀 同志社大学, 文学部, 教授 (90121590)
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Keywords | メディア・コンプレックス / 「室町時代の人々の一生」 / インターネット・エクスプローラー / 高校日本史 / フランスの社会系教科 |
Research Abstract |
(1)研究3年目にあたる本年度は、OSの違いをこえて汎用性をもつインターネット・エクスプローラーを基礎に開発した「室町時代の人々の一年」をさらに改善し、学部総合科目で提示することで、教材の汎用性をテストし、併せて、全国社会科教育学会で口頭発表し学会での批判・検討を仰いだ。(2)過年度来収集したメディア・コンプレックス教材関連のソフト、テキスト教材、教材作成メディア及び関連史料の検討を継続し、とくに、異種メディアの組み合わせなど実際に試行を行い、併せてメディア・コンプレックス教材開発に必要なソフト、関連文献を収集し、実際の教材ソフト素案「室町時代の人々の一生」の作成を試みつつある。これも、OSがMacでもWinでも使用可能な教材をめざしている。その際、特にテキスト教材と画像教材(静止画像および動画)、さらには音声教材、またインターネットとの結合により、メディア・コンプレックス教材を社会系教科、具体的には高校日本史Bの単元的なかたちで開発しようとしている。「室町時代の人々の一年」で課題とされた画像以外のメディアとの結合を課題に鋭意取り組んでいる。(3)具体的には、室町時代の人々の中から任意の人物を取り上げ、その人物の一生に寄り添いながら、其の人物が、其の時代の中で、基本的にはどのようなプロセスで、誕生から死に至るまでを生きたのか、どのようなことに遭遇し、どんな問題をどのようにして解決しようとしていったのかを、時代背景とからめながら、高校生に理解させる教材開発を目指している。(4)内容編成にあたっては、室町時代に関する研究をフォローするとともに、特に、本年度はフランスの、アナール派等の影響を受けた歴史教材の検討を行うことで、その参考になるヒントを得るようつとめた。これについては「フランスの社会系教科の研究-1980年代の初等歴史教育」(論文)を発表した。
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Research Products
(1 results)