2002 Fiscal Year Annual Research Report
日本の女性スポーツ黎明期における女子スポーツ奨励の理念と活動状況に関する研究
Project/Area Number |
13680338
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Research Institution | Osaka Women's Junior College |
Principal Investigator |
北田 和美 大阪女子短期大学, 保健科, 助教授 (30204895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
來田 享子 愛知学泉大学, コミュニティ政策学部, 助教授 (40350946)
田原 淳子 中京女子大学, 健康科学部, 助教授 (70207207)
井谷 惠子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80291433)
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Keywords | 女性スポーツ / 高等女学校 / 女子スポーツ奨励理念 / 女子スポーツ活動状況 / 女性スポーツ黎明期 |
Research Abstract |
1、大阪府および愛知県は、早期から女子のスポーツに着目し、1920年代から戦前にかけて女子のスポーツ競技会で、継続して一定の成果をあげた高等女学校が集中して存在している。本研究では、1920〜30年代の高等女学校におけるスポーツ奨励の理念と実際の活動状況について明らかにするために、大阪の清水谷・夕陽丘・和泉(泉南)高等女学校および愛知淑徳学園の4高等女学校当時の活動状況を調査した。 2、その結果、概観すれば、女性スポーツの活動状況は、時代の要求と共に全体的に進んできたと考えられるが、学校個別にみれば、独自の奨励契機がそれぞれに存在したことがうかがえた。 3、今回の調査活動では、周年誌のみならず、予想を上回る膨大で貴重な一時史料が発見できた。今回は概観をまとめるに過ぎなかったが、今後これらを十分詳細に検討し、目的とする女性スポーツ発展のための資料として活用できるよう様々な形で発表してゆきたいと考えている。また、最終的に研究対象校としてもれた6校には、まだまだ多くの未発掘の史料や貴重な史料、および当時のことを知る人的な財産がおおく存在していることも発見できた。今回は、研究計画および時間の都合上、それらの学校で引き続き調査を続けることを断念することとなったが、今回得られた貴重な情報をもとに継続して研究してゆき、いままで検討されてこなかった黎明期の日本女性スポーツを支えた高等女学校の活動状況を明らかにし、今後の日本の学校教育における女性体育・スポーツ、および女性スポーツの発展に寄与してゆきたい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 北田 和美: "日本女性スポーツの黎明期-高等女学校とスポーツ-"体育科教育. 50-12. 57-59 (2002)
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[Publications] 來田 享子: "オリンピック大会への女性の参加をめぐるIOC内部の議論とIAAFの擁護に関する研究"スポーツとジェンダー研究. 1. 39-53 (2002)
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[Publications] 來田 享子: "スポーツにおけるジェンダーフリーをどう教えるか"体育科教育. 50-11. 62-64 (2002)
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[Publications] 來田 享子: "女性スポーツの舞台を作った大阪人の草の根ムーブメント"毎日新聞. 夕刊4版7面. (2002)
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[Publications] 來田 享子: "ここでも女性解放がすすむ"まなぶ. 534. 22-23 (2002)
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[Publications] 來田 享子: "スポーツとジェンダーをとりまく現状-男女不平等の実態-"体育科教育. 51-1. 58-59 (2003)