2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680373
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高橋 倫也 神戸大学, 海事科学部, 教授 (80030047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 政昭 高千穂大学, 経営学部, 教授 (20146723)
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Keywords | ステレオロジー / 極値理論 / 一般パレート分布 / Gumbel分布 / 上位r個 / return level / 漸近相対効率 |
Research Abstract |
ステレオロジーにおける古典的な問題であるウィクセル小球問題について考えた.すなわち,ランダムな寸法の球がランダムに空間に散在していて,観測可能なのは検査平面上の切断円とする. ここで「与えられた面積に接する球の最大寸法」の予測問題について研究した.空間の球の寸法の分布はある閾値u以上では一般パレート分布に従うと仮定する一般的なモデルを考えた.このとき,検査平面に接する球の寸法の分布と切断円寸法の分布を評価した.これらの分布の関係を利用して閾値uの決定とパレート分布の尺度と形状パラメータの最尤推定量を求め,与えられた面積に接する球の寸法のreturn levelの推定法を構成し,シミュレーション実験で精度を調べた. 極値理論ではreturn levelの推定で上位r個のデータを用いる場合がある.上位r個までのデータを用いることにより,極値データ(r=1)の場合と比べ推定精度がどれくらい改善されるかを調べた.確率標本の上側r個の順序統計量の漸近分布の基本的な性質をまとめ簡単な証明を与えた.実用上の問題点であるrの決定についてPP plot,QQ Plotと指数確率紙を用いる方法を実データに適用してみた.上位r個のデータを用いる事によりreturn levelの推定精度がどの程度改善されるかを漸近相対効率を計算して調べた.母集団分布がGumbel分布の吸引領域に属す場合に漸近相対効率の性質を理論的に明らかにした.母集団分布がWeibullとFrechet分布の場合は数値計算で調べた.精度はrに比例しては増加しない事が分かった.
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Research Products
(1 results)