2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680377
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
柳本 武美 統計数理研究所, 領域統計研究系, 教授 (40000195)
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Keywords | 共役事前分布 / ピタゴラス関係 / クーロンポテンシャル / 経験ベイズ推定 |
Research Abstract |
研究の方向は多くの母数(あるいは要素)を局外母数として取り扱う、推定方程式、経験ベイズ法がある。その1つの結果は直交性から導かれる推定方程式である。こうした中で平均母数の再母数化と(純粋の)ベイズ統計的方法を通した頻度論的手法の構成である。本年度の研究は推定方程式と経験ベイズ法との関連、事前分布としての分布族、モデル選択を課題とした。研究協力者としては藤井(宮崎大)、藤岡(広島大)、大西(総研大・院生)がいる。更に山本(岡山理大)、藤澤(統数研)、比江島(山梨医大)とも研究交流をもち刺激を受けた。これらの一線・中堅の研究者より若い研究者が関心を持ちつつある。また北里大学の竹内は本年度の客員教授であるので共同研究を行った。 研究成果としては事前分布族とその推測の研究を行った。更にCoulombポテンシャルとのつながりが見えた。更に、「推定関数の解が存在しない場合の推定関数の改善」と表現できるような、従来の推定関数の理論では想像しなかった方向への研究の展望が拓けた。また以前に導出した共役事前分布の相対エントロピー表現を発展させ、多くの共役事前の一般化を研究した。全体の計算量では共役事前分布に劣らない場合が多いことを確かめた。 本年度の研究を通して見えてきたことは事後尤度の修正である。事後尤度の核となる部分を、変数変換に関して不変な量として、定義することにより、共役分布に関する新しい展開が望める。また平均母数を位置母数と見なすことにより、指数分布族としては見え難い別の視点がある。しかも物理的解釈が容易になるので来年度の展開を期待している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fujioka, T., Yanagimoto, T.: "Estimation of a mean vector based on the optimum estimator under the known norm component."Journal of the Japan Statistical Society. 31巻, 2号. 239-256 (2001)
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[Publications] Yanagimoto, T., Ohnishi, T.: "Dual conjugate prior on the exponential family"Measurement and Multivariate Analysis. (印刷中).
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[Publications] 柳本武美: "実証主義の転換から導びかれる統計的推論の視点"日本統計学会誌(和文誌). (印刷中).