2002 Fiscal Year Annual Research Report
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13680406
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田中 覚 立命館大学, 理工学部, 教授 (60251980)
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Keywords | 確率過程サンプリング法 / モンテカルロ・シミュレーション / モーフィング / 並列化 / 複雑曲面 |
Research Abstract |
本研究課題は,確率微分方程式を用いてモンテカルロ・シミュレーションを行い,陰関数曲面上にサンプル点を高速生成する「確率過程サンプリング法」を,複雑曲面の可視化に応用する手法の開発を目的としたものである.本年度の研究成果は以下の2点にまとめられる: 1.確率過程サンプリング法が,曲面の連続変形,すなわちモーフィングの可視化に有効であることを明らかにした. 2.確率過程サンプリング法が並列処理に適しており,これにより大幅に高速化し得ることを明らかにした. 第1の成果は,ホモトピー及びイソトピーの手法を確率過程サンプリング法と組み合わせることにより,曲面の連続変形の高速かつ柔軟な可視化が可能になることを示したものである.本研究の成果は,Visual Computing/グラフイクスとCAD合同シンポジウム2002で発表された(査読つき). 第2の成果は,複数の確率過程を並列実行することにより,複雑曲面のサンプリングが高速化できることを実証したものである.数値実験により,計算処理の並列化効率が極めて高いことが確認できた.また,処理速度の異なるCPUを用いても,遅いCPUがボトルネックになりにくい計算モデルも開発した.これらの成果は,現段階では,比較的少数のCPUによる並列計算で実証されたものではあるが,今後の大規模並列処理の研究展開に道を開くことができた.本研究の成果は,国際会議Japan-Korea Computer Graphics Conference 2002で発表された.
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[Publications] 柴田 章博, 田中 覚: "陰関数曲面のブーリアンモデリングとモーフィング"Visual ComputingグラフィクスとCAD合同シンポジウム予行集. 37-42 (2002)
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[Publications] Tomokazu Ichimura, Satoshi Tanaka: "Parallel Processing of the Stochastic Sampling Method for Implicit Surfaces"Proceedings of the Japan Korea Computer Graphics Conference 2002. (CD-ROM). (2002)