2002 Fiscal Year Annual Research Report
線形計画法に基づく近似アルゴリズム設計に関する研究
Project/Area Number |
13680409
|
Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤戸 敏弘 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (00271073)
|
Keywords | 近似アルゴリズム / マトロイド / 頂点被覆問題 / 充填問題 |
Research Abstract |
1.ポリマトロイドの充填問題と被覆問題の近似解法 マトロイドの一般化であるポリマトロイドにおける充填問題と被覆問題に対する効率のよい近似解法を設計する。ポリマトロイドの任意要素の階数が高々kである場合、最も良い従来手法で得られる近似精度は、それぞれ1/kならびにH(k)であり、どちらも貪欲解法から得られるものであった。本研究では、それぞれの問題に対する貪欲解法を発展させ、近似精度が2/(k+1)ならびにH(k)-1/6に向上させられることを示した。 2.連結頂点被覆問題ならびにtree cover問題の並列近似解法 連結頂点被覆問題とtree cover問題は,それぞれ,頂点被覆問題と辺支配集合問題に連結性という制約が付加された問題であり,同様の近似性を有するNP完全な問題である.これらの問題に対して,すでにいくつかの2倍近似の逐次アルゴリズムが知られているが,NC(ならびにRNC)アルゴリズムは知られていない.本研究では,連結頂点被覆問題およびtree cover問題に対する効率のよい2倍近似保証NC(ならびにRNC)アルゴリズムを提案する. 3.Capacitated Partial Vertex Cover問題の2倍近似アルゴリズム 頂点被覆問題は組合せ最適化問題の一種であり,NP-困難な問題として知られているが、この問題の一般化として,各頂点が被覆できる辺の本数に制限が加えられたり,ある決められた割合の辺だけ被覆することなどが考えられてきた.本研究では辺や頂点についてのさまざまな被覆条件を統合する一般化問題について考え,Submodular Set Coverアルゴリズムを用いることによって近似率2が保証できることを示す.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] T.Fujito: "Approximating Polynomial Packing and Covering"IEICE Trans.Fundamentals. E85-A(5). 1066-1070 (2002)
-
[Publications] 土井隆, 藤戸敏弘: "連結頂点被覆問題およびtree cover問題に対する2倍近似NCアルゴリズム"電子情報通信学会コンピュテーション研究会技術研究報告. COMP2002-63. 9-12 (2003)
-
[Publications] 薮田隆俊, 藤戸敏弘: "A 2-Approximation Algorithm for Capacitated Partial Vertex Cover with Demands"電子情報通信学会コンピュテーション研究会技術研究報告. COMP2002-63. 13-19 (2003)