2003 Fiscal Year Annual Research Report
建築分野における幾何的最適化及び幾何的データ分析アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
13680412
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
加藤 直樹 京都大学, 工学研究科, 教授 (40145826)
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Keywords | 計算幾何学 / デジタルハーフトーニング / アルゴリズム / 最適室配置 / sequence-pair / 知識発見 / 決定木 |
Research Abstract |
1.2次元デジタル画像のデジタルハーフトーニングへの応用のための、行列丸めの問題を数学的に定式化した。問題を点に重みのあるハイパーグラフ上の丸め誤差最小化問題として定式化し、完全単模なハイパーグラフのクラスに対しては、線形計画法や最小費用流アルゴリズムによる丸め誤差を最小にする効率的アルゴリズムを提案した。また、2×2の小行列からなる領域族に対しては、近似アルゴリズムを提案し、誤差に関する上限の解析をおこなった。また、提案アルゴリズムを実装し、従来手法との比較実験をおこなった結果、実用的にも優れた手法であることを確認した。またデジタルハーフトーニングに関連するいくつかの興味ある他の数学的問題を提起した。 2.最適室配置問題に対して、室間の隣接関係を固定せずより優れた室配置を得るために、Sequence-Pairを用いた室配置パターン探索手法を提案した。遺伝的アルゴリズムを用いて複数の室配置パターンを保持しながら、優れた配置を求める手法で、建物形状を変化させながら,ユーザーの求めたい建物形状に近いものを出力できる特性を有し、0-1整数計画問題による通路配置,線形計画問題による出入口配置をおこなっている。 3.「人が建築空間を体験する際に空間のどのような特徴に注目して、建築空間に対する印象を知覚するのか」を明らかにすることを目標とし、建築内部空間画像が観察者に与える知覚イメージと画像から得られるローレベル特徴の相関関係を明らかにした。人々がどのような特徴情報に注目して、知覚イメージを得ているのかという点について、新しい知見を得た。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Tetsuo Asano, Naoki Katoh, Koji Obokata, Takeshi Tokuyama: "Matrix rounding under the Lp-discrepancy measure and its application to digital halftoning"SIAM J.Computing. Vol.32, No.6. 1423-1435 (2003)
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[Publications] 宮高泰匡, 加藤直樹, 藤沢克樹: "ウェーブレット解析手法を用いた建築内部空間画像と知覚イメージの相関関係の分析"日本建築学会計画系論文集. No.568. 133-140 (2003)
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[Publications] 浅野寛治, 加藤直樹, 吉村茂久: "Sequence-Pairに基づく室・通路・出入口配置最適化手法:数理計画法と遺伝的アルゴリズムの融合による優良解探索"日本建築学会環境系論文集. No.572. 209-216 (2003)
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[Publications] 加藤直樹: "建築における最適化"システム制御情報学会誌. Vol.47 No.6. 290-295 (2003)
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[Publications] T.Asano, N.Katoh, K.Obokata, K.Tokuyama: "Combinatorial and Geometric Problems Related to Digital Halftoning"Proc.of 11th Int.Workshop on Theoretical Foundations of Computer Vision., Springer Verlag. LNCS 2616. 58-71 (2003)