2001 Fiscal Year Annual Research Report
機械学習と包絡分析法による事例からの知識発見手法の開発と意思決定への応用
Project/Area Number |
13680460
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
稲積 宏誠 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (00168402)
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Keywords | 包絡分析 / 機械学習 / 決定木 / 知識発見 |
Research Abstract |
知識発見に関する周辺分野の調査と,現在すでに検討を開始している次の問題に関して理論的な裏付けと改良を積み重ねることによってアルゴリズムの洗練化を図った. 1.包絡分析法(Data Envelopment Analysis)を用いることにより,多入力・多出力の事例集合に対して,効率性による階層グループ化,説明属性がどのように効率性に貢献しているかのパターンによる特用グループ化を実現した.この理論的な整理と,遺伝的アルゴリズムを結びつけることによる意思決定支援のためのモデル化についてまとめた.その結果,ある事例あるいは事例群を参考にして,その効率レベルと入出力の特徴を反映させた任意条件を満足する未知事例を生域することができることになり,知識発見と意思決定との接点を求めることができた. 2.代表的な機械学習アルゴリズムであるID3やC4.5は特に複数の属性が互いに影響を及ぼし合ってクラス分類に影響する事例集合に対して,その性能が著しく低下することが知られている.そこで,分岐ノードを可変個の属性で表現することにより,これらのアルゴリズムの欠点を補い,さらに影響を及ぼし合う属性群を抽出,表現する決定木を提案した.その際,分岐ノードに置く属性の種類とその数をどのように決定するかという問題に対しては,モデル推定などに広く用いられているMDL (Minimum Description Length)原理に注目し,MDL基準式を新たに定義した.その結果本アルゴリズムは,離散値属性を対象とし,任意のクラス数,さらに属性値間に順序構造が存在する問題への適用を可能とする実用性の高いものである.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 稲積 宏誠, 鈴木 賢一郎, 楠村 和哉: "包絡分析法と遺伝的アルゴリズムによる事例ベース意思決定支援モデル"情報処理学会研究会論文誌:数理モデル化と応用. SIG5(TOM4). 89-98 (2001)
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[Publications] 稲積 宏誠, 櫛 雄介, 吉澤 有美: "複合属性を含む決定木生成アルゴリズムによる確率分析からの命題抽出"人工知能学会全国大会(第13回)論文集(CD-ROM). 2D2-01. (2001)
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[Publications] 櫛 雄介, 稲積 宏誠: "複合属性による領域分割を用いた決定木:DTMACC"人工知能学会論文誌. 17-1. 44-52 (2002)