2001 Fiscal Year Annual Research Report
SCM構築のためのビジネスモデル評価スコアカードと支援シミュレータの開発
Project/Area Number |
13680512
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
圓川 隆夫 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (70092541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 定省 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (50323811)
曹 特弼 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (30242275)
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Keywords | SCM / スコアカード / ベンチマーク / ROA / キャッシュフロー / 在庫回転率 / 3PL |
Research Abstract |
本年度は、まずSCMおよび関連分野の既存の各種スコアカードを収集、調査分析をした上で、企業戦略と組織間連携、計画実行力、ロジスティクスパフォーマンス、情報技術の活用の仕方の4つの大項目からなるフレームワークを設定し、それぞれに5項目の計20項目とレベル1からベストプラクティクスに対応するレベル5の内容表現を与えるVer.0のスコアカードを試作開発した。さらに数社の企業事例で実験を行うことにより、項目の見直し及びレベル表現の改定をし、Ver.1を経て実用に耐え得るものとして一般製造業を対象としたVer.2を完成させ、同時に加工食品業界向けのカスタマイズ、物流事業者の3PLに向けての改革を促す3PL用スコアカードも開発を行った。 これらを用いて、ベンチマーキングデータベースの作成及びスコアカード評点と企業の経営評価指標との関係を分析するため、訪問インタビュー、事前説明に基づく郵送調査等の方法を用いて、加工食品11社、繊維・製紙5社、化学12社、医薬品5社、電機12社、その他製造業14社、物流事業者14社のデータを収集した。 データを因子分析した結果得られた情報技術活用力、在庫管理力、SCM実行力、顧客対応力、市場変化対応力の全ての因子と経営指標ROA、キャッシュフローに正の相関が見られ、在庫管理力、顧客対応力、市場変化対応力の3つについては在庫回転率にも正の相関が得られた。これは開発スコアカードの評点を高めることによって経営成果も上げることが出来るということを検証するとともに、その有効性を示すものであると言える。 この結果をふまえて、スコアカードを記入することにより、その場で個々の項目のレベルとベンチマークデータの比較を提示し、経営成果に結びつけるための診断を行うシステム構築が可能となり、そのプロトタイプを作成した。これにより次年度で行う経営診断シミュレータシステムの心臓部の開発を行うことが出来た。
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Research Products
(1 results)