2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680528
|
Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
大倉 元宏 成蹊大学, 工学部, 教授 (30119341)
|
Keywords | 視覚障害者 / 道路横断 / 支援設備 / 横断帯(エスコートゾーン) / 音響信号機 / 安全 |
Research Abstract |
視覚障害者の道路横断を支援する目的で開発された道路横断帯、通称エスコートゾーンに関して利用者の視点から評価を行い、それらの資料を道路横断帯の標準的な敷設法の策定に活用することを考えている。これまでの研究で、エスコートゾーンのユーザビリティを向上させるには、横断歩道口の視覚障害者誘導用ブロックと音響信号機との連携が必要であることがわかってきた。 本年度は、視覚障害者誘導用ブロックを有し、さらに音響信号機のスピーカが横断帯の位置と方向を知らせる触覚的手がかり(サインブロック)の直上に設置されている横断歩道を利用して、横断実験を行った。被験者は目隠しをした晴眼者13名であった。被験者には、横断歩道からやや離れたところから出発し、対岸まで横断してもらった。対岸までの歩行軌跡および所要時間を測定するとともに、全体を6つのフェーズ、すなわち、出発点から誘導用ブロック、誘導用ブロックからサインブロック、横断方向を決める、横断開始時点を知る、横断中の方向維持、対岸への到着確認に分け、各フェーズにおける主観的困難さをたずねた。 音響信号機のスピーカを音源定位することにより、誘導用ブロックには容易に達することができるようになった。また、サインブロックを見つけることができれば、横断帯に乗り易いということも判明した。問題は誘導用ブロックからサインブロックまでである。多くの被験者がこの間に困難を訴えた。 本年度はさらに、適切な横断帯の幅を探るための予備実験を開始した。実験室内および屋外に幅の異なる横断帯を敷設し、それに沿って目隠しをした晴眼被験者に歩いてもらった。歩行速度や横断帯をはずれた頻度、主観的な印象等を評価指標とした。その結果、50〜60cmあたりに至適幅のあることを示唆する結果が得られた。
|
Research Products
(2 results)