2001 Fiscal Year Annual Research Report
計算知能と多目的決定分析による信用リスクの評価と管理
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13680540
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
中山 弘隆 甲南大学, 理工学部, 教授 (20068141)
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Keywords | 企業リスク / 機械学習 / 能動学習 / 追加学習 / 能動忘却 / サポートベクターマシン / RBFネットワーク / DEA |
Research Abstract |
企業の信用リスク評価は、近年盛んに研究が行われつつあるテーマである。しかし、それらの多くは従来の統計的判別分析を適用したものであり、データの分布に強い仮定をもうけるだけでなく、倒産データが極端に少ないというデータ間のアンバランスについてはほとんど何の注意も払っていない。さらに、信用リスクは単に評価するだけなく、ある程度のリスクは許容しながらも最大限の効果を上げるという積極的なリスク管理を行うことが重要であるが、これにまで踏み込んだ研究はほとんどなされていない。本研究は信用リスクの評価と管理をともに行い、効果的な金融活動を行うことを支援するシステムの構築を目指すものであるが、単に金融活動にとどまらず容易に他の災害等のリスク評価・管理システムにまで発展させることが可能である。 本年度は、企業信用リスクデータベースでは倒産データの割合が極端に少ないため、このアンバランスを解消するためにサポートベクターマシンの適用を行うことを試みた。サポートベクターマシンは通常、2次計画問題を解くことに帰着されるが、本研究では大量のデータをより精度良く分類できるように多目的線形計画問題として定式化し、それを解くためのコンピュータソフトウェアの開発を行った。これによりデータベースのバランスをとった後、必要な属性数をできる限り削減し、できる限り簡単なルールを陽な形で抽出するためにラフ集合の適用を行うことが可能となる。信用リスク管理のための多目的決定分析の手法として一般化包絡分析法をすでに開発しているが、大量のデータが取り扱えるようコンピュータソフトウェアの改善を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.B.Yun, H.Nakayama, et al.: "Generation of Efficient Frontiers in Multi-Objective Optimization Problems by Generalized Data Envelopment Analysis"European J.of Operational Research. 129・3. 586-595 (2001)
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[Publications] 荒川雅生, 中山弘隆, 石川浩: "ラディアルベーシス関数ネットワークと領域適応型遺伝的アルゴリズムを用いた最適設計(第1報 制約条件のない場合における検討)"日本機械学会論文集. 67・655. 789-796 (2001)
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[Publications] 荒川雅生, 中山弘隆, 石川浩: "ラディアルベーシス関数ネットワークと領域適応型遺伝的アルゴリズムを用いた最適設計(第2報 制約条件のない場合における検討)"日本機械学会論文集. 67・655. 797-802 (2001)
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[Publications] H.Nakayama, M.Arakawa et al.: "A Computational Intelligence Approach to Optimization with Unknown Objective Functions"Artificial Neural Networks -ICANN200. 73-80 (2001)
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[Publications] H.Nakayama, T.Kotera, et al.: "Rule-based Prediction with Additional Learning in Financial Problems"Knowledge-based Intelligent Information Engineering Systems & Allied Technologies. 723-727 (2001)
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[Publications] H.Nakayama, T.Asada: "Support Vector Machines formulated as Multiobjective Linear Programming"Proc.of 5th International Conference on Optimization : Technology and Applications. 1171-1178 (2001)