2001 Fiscal Year Annual Research Report
地域の物理的および社会的条件を基礎としたリアルタイム地震情報システムの構築
Project/Area Number |
13680550
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
楢橋 秀衞 九州産業大学, 工学部・建築学科, 助教授 (50122601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 貫志 九州産業大学, 工学部・建築学科, 教授 (10069453)
奥園 誠之 九州産業大学, 工学部・土木工学科, 教授 (60289353)
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Keywords | 地震防災 / 社会システム / ハザードマップ / 地理情報システム(GIS) / 被害推計 / 災害地形 / 応急・復旧活動 / リアルタイム情報 |
Research Abstract |
九州産業大学では平成10年度末から「早期地震情報システム」を運用している。当初、福岡県北部に設置されている独自観測点およびK-NET観測点(計10地点)から早期震度情報ほかを収集するだけのシステムであったが、平成12年度末までに対象地域について250mメッシュ毎の震度を早期に推定するシステムを付加した。平成13年度からスタートした本研究では、まず既存の早期地震情報システムをハード面で充実させた。すなわち、福岡県が設置および管理している震度情報ネットワーク(県下109市区町村の強震観測データを収集するシステム)から、本学のシステムへ震度情報を転送するための接続システムの開発・設置を行った。これによりひとつの地震について取り扱う震度情報は10から119へと飛躍的に増加し、また、情報の早期性についても当初の性能を改善することができた。この結果、本学の「早期地震情報システム」は、福岡県全域を対象とするリアルタイム地震情報システムとしての骨格が与えられた。次に、早期被害推定システムについては、福岡県全域を250mメッシュに分割し、それぞれのメッシュの地形・地質に関するGISデータベースを作成し、県下119地点で観測された震度から既往の推定法により各メッシュの震度を早期に推定できる体制をとった。さらに、斜面崩壊の危険箇所および危険度についてはより細かく、50mメッシュ毎のGISデータベースの作成を福岡市域から始めている。なお、データベース自体が地震災害に関するハザードマップとして土地利用等に影響を及ぼすため、マップの信頼性を踏まえた公表方法の検討が必要であるが、調査方針、方法および他自治体への聞き込みは次年度の課題としている。最後に、鉄骨造建物の耐震性能についてはデ-タの蓄積が少ないことから、柱脚の力学性状に関する研究を整理し、追加実験を行った。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 河野久夫, 九谷和秀, 増田貫志: "引張力とせん断力を受ける埋め込みアンカーポルトの力学性状に関する実験的研究:M16,M20のアンカーポルト径に対して基礎コンクリートの縁端距離"目本建築学会大会学術講演梗概集. (2001)