2001 Fiscal Year Annual Research Report
トーラス磁場を用いた高密度ヘリコン波プラズマの生成に関する研究
Project/Area Number |
13680563
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
森本 茂行 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20026248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 史通 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (70115856)
岡田 浩之 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (50169116)
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Keywords | ヘリコン波プラズマ / 高周波加熱プラズマ / トーラス磁場 / ヘリカル磁場 / ヘリオトロン / 磁気面 / 高密度プラズマ / トロイダルプラズマ |
Research Abstract |
まず、高周波発振器(周波数:6〜20MHz、最大出力:50kW、最大パルス幅:10ms)、および、電界コンデンサを用いたトロイダル磁場コイル用電源の整備を行った。ついで、プラズマ生成用ループ型アンテナを製作し、ヘリオトロンDR装置真空容器内に設置した。その後、高周波回路のインピーダンス整合試験を行った。整合回路としては、当初、L-C型を採用したが、調整がより容易な真空コンデンサを用いたC-C型に変更し、ファンクションジェネレータを用いて整合試験を行った。また、最終的には、ネットワークアナライザを用いることにより、効率良く回路の整合を取ることが可能となった。 ヘリオトロンDR装置における最初のプラズマ生成実験は、高周波発振器の周波数:8MHz、発振出力:0〜8kWでアルゴンガスを用いて行った。プラズマ諸量の測定には静電プローブ法を用いた。まず最初に、充填ガス圧力に対する依存性を調べた結果、ガス圧が〜2×10^<-4>torrでプローブの電子飽和電流が最大となった。次に、磁場強度Bに対する依存性をB=200〜1600Gの範囲で調べた。その結果、B〜300G付近で電子飽和電流が約一桁ジャンプする遷移現象が観測された。電子飽和電流の値は、高、低両密度領域で磁場強度に比例しており、ヘリコン波励起との関連について検討を行った。次に、上記二つの密度領域で、シングルプローブ特性を求めた結果、高密度領域で電子温度=83eV、電子密度=45×10^<17>m^<-3>が得られた。また、ヘリカル磁場のプラズマ生成に及ぼす効果を調べ、単純トーラス磁場ではプラズマ生成が不可能であり、最適なヘリカル磁場強度が存在することを明らかにした。 以上の実験結果については、平成13年11月に行われたプラズマ・核融合学会第18回年会で報告を行った。
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