2002 Fiscal Year Annual Research Report
高強度コヒーレント放射の遠赤外分光および加速器開発への利用
Project/Area Number |
13680589
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
奥田 修一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (00142175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 良一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 講師 (60155215)
高橋 俊晴 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (00273532)
加藤 龍好 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (20273708)
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Keywords | コヒーレント放射 / 遠赤外光源 / 吸収分光 / イメージング / ウェーク場加速 / 電子ライナック |
Research Abstract |
短い時間幅の高エネルギー電子パンチからのコヒーレント放射は、サブミリからミリ波の領域で連続スペクトルを持ち、強力である。本研究は、平成13年度の研究成果をふまえ、大阪大学および大阪府立大学の電子ライナックを用いて行った。 平成13年度に確立した、コヒーレント遷移放射を利用する吸収分光測定系を用いて、種々の固体および液体を試料として光の透過スペクトルを測定した。測定波長は0.3-2mm、分光における波長分解能は約1%である。測定結果から物質の吸収係数と屈折率を求めた。水については光の吸収が比較的強く、本研究のような高い波長分解能では初めてのデータであり、測定を繰り返し行った。またこの測定は温度を変化させて行った。基礎特性が測定された透過光によるイメージングの系を用いて、葉や肉などの生物試料や金字印刷などのイメージングを行った。 物質表面をパルス光で励起する反射光の分光では、スペクトルに振動を観測した。しかしこの原因は明らかではない。またコヒーレント放射をプローブ光とするパルスラジオリシス測定では、基本特性が明らかになり、今後新しい知見が得られると考えられる。パルス電子入射後のプローブ光の光学遅延回路は調整が困難で、設置できなかった。これらについては今後の課題である。 コヒーレント遷移放射のスペクトルからパンチ形状因子を求め、ほぼ同時にストリークカメラによるパンチ形状の測定ができる系を確立し、加速器条件を制御しながら電子パンチを評価した。電子パンチは三角形状と評価され、ウェーク場加速において利用される電場のピーク強度が最も高くなる条件が明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Okuda, M.Nakamura, M.Takanaka et al.: "Investigation of the Electron Beam Conditions for a High-Intensity Coherent Radiation Light Source"Proc. 23rd Int. Free Electron Laser Conf. (Darmstadt, Germany, Aug. 20-24, 2001). II49-II50 (2002)
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[Publications] M.Takanaka, M.Nakamura, S.Okuda et al.: "Application of a Submillimeter to Millimeter Wave Light Source Using the Coherent Radiation to Absorption Spectroscopy for Liquid Water"Proc. 23rd Int. Free Electron Laser Conf. (Darmstadt, Germany, Aug. 20-24, 2001). II95-II96 (2002)
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[Publications] S.Okuda, M.Takanaka, R.Kato, S.Nam: "Absorption Spectroscopy Using High-Intensity Coherent Radiation from Short Electron Bunches of a Linac"Proc. 21st Int. Linac Conf. (Gyeongju, Korea, Aug. 19-23, 2002) TH421. (印刷中).