2002 Fiscal Year Annual Research Report
フィルターのリアルタイムモニタリングによる大気エアロゾル化学組成の高時間分解測定
Project/Area Number |
13680594
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山形 定 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80220242)
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Keywords | 大気エアロゾル / 吸収係数 / フィルター |
Research Abstract |
フィルター上に捕集された微粒子から大気エアロゾルの吸収係数を測定する際に、吸収係数がフィルターの種類の変化によってどのように影響されるかを検討した。種々のフィルターを用いて反射率、透過率の測定をおこなった。サンプリング後に分析することを考えると、化学的に安定で、ガス成分の吸着が少ないテフロンフィルターが望ましいが、従来用いていたテフロンフィルターは薄いため、バックアップフィルターを用いる必要があった。また厚手のテフロンフィルターでは粒子が繊維内部にまで侵入してしまうため反射光強度の変化が小さくなり、光学的検出の感度が低下した。吸収率計として利用されているPSAP(Particle Soot/Absorption Photometer)のフィルターを用いるとフイルター上のエアロゾルによる透過率と反射率が良い相関を持ち、反射光測定からも吸収係数の測定が可能であることがわかった。 これらのフィルターを手動で交換する際には問題は少ないが、リモート地域でフィルターを自動交換し連続運転するにはフィルターをロール状にし、自動的にフィルターを取り替えられるすることが得策である。このような形でフィルターを利用する際には、フィルターの光学的な特性に加え、引っ張り強度なども機械的特性も重要になってくる。さまざまな検討の結果、最終的にPSAP用フィルターと同じ材質でロール状フィルターを特注で作製し、そのロール状フィルターに合わせ吸収係数を連続測定可能な装置を試作した。
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