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2003 Fiscal Year Annual Research Report

放射線誘発の染色体異常は受精卵の初期発生過程でどう推移するか

Research Project

Project/Area Number 13680615
Research InstitutionAsahikawa Medical College

Principal Investigator

上口 勇次郎  旭川医科大学, 医学部, 教授 (60091568)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 日下部 博一  旭川医科大学, 医学部, 教務職員 (60344579)
立野 裕幸  旭川医科大学, 医学部, 助教授 (80163492)
Keywordsマウス精子 / マウス卵子 / ガンマ線 / 染色体異常 / 体外受精 / 初期発生
Research Abstract

昨年度は、放射線を照射した精子に由来する1細胞期胚及び4細胞期胚(対照群のみ)の染色体分析を行った。今年度は、引き続き4細胞胚(照射群)及び2細胞胚の染色体分析に取り組んだ。研究実績の概要は以下の通りである。
1.研究方法:雄マウスにγ線(2,4Gy)を照射した後に精巣上体から精子を採取し、過排卵処理により正常雌から採取した卵子と体外受精させた。漸進固定空気乾燥法を用いて2細胞期胚及び4細胞期胚の染色体標本を作製した。通常のギムザ染色標本で染色体分析した後、Cバンド分染法によりさらに詳細な解析を行った。
2.4細胞期胚の染色体分析:2Gy照射群133胚、4Gy照射群164胚の合計297胚を染色体分析した。照射群の胚の発生能は4細胞期までほとんど低下しなかった。染色体異常胚の出現頻度は線量依存的に増加し、4Gy群では52.4%に達した。異常胚の90%以上はモザイク型に変化し、そのうち約20%は染色体異常細胞と正常細胞から生るモザイク型構造異常であった。異常のタイプ別では切断/断片(60%)と二動原体染色体(25%)が多かった。
3.2細胞期胚の染色体分析:対照群131胚、2Gy群132胚、4Gy群133胚の合計396胚を染色体分析した。照射群における染色体異常胚の純出現率は1,4細胞期とほぼ等しく、線量依存的に増加した。異常の約70%が構造異常で、その90%以上がモザイク型構造異常であった。また、数的異常も有意に増加し、その生成には二動原体染色体の分離異常に加え、染色体の構築異常や分裂後期移動遅延の関与も示唆された。
4.8細胞期胚、胚盤胞の発生学的、細胞遺伝学的調査:染色体異常胚の6割以上は発生停止・遅延を起こさずに胚盤胞期に到達した。これらの発生段階での染色体標本作成法を確立したが、胚盤胞の内部細胞塊では染色体の広がりが不十分なので、さらに改良が必要である。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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