2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680652
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Research Institution | TOKAI UNIVERCITY |
Principal Investigator |
佐々木 雅美 東海大学, 開発工学部, 教授 (40235271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 税男 東海大学, 開発工学部, 教授 (10223504)
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Keywords | 産業廃棄物 / 再資源化・リサイクル / 混合焼結法 / アルミ鉱さい / ペーパースラッジ(PS)灰 / ガラス屑 / 廃油再生処理材 / 環境浄化材 |
Research Abstract |
これまで4種類の混合焼結体について焼結基礎実験を行い、3分野(農業用、土木建設用、環境浄化用資材)について用途開発を検討し、いずれの混合焼結生成物も十分再利用できることが確認された。これらの応用研究の一環として、ここで注目したのは廃油の再資源化・高度利用である。4種の産業廃棄物(港湾底泥、PS(ペーパスラッジ)灰、アルミ鉱さい、ガラス屑)に絞って、その混合焼結生成物を作製し、廃油再生処理材としての適用性を検討した結果、以下のことが明らかになった。 ・化学組成や化学構造および基礎物性に基づいて、単独で廃油処理性を有する廃棄物は港湾底泥焼結体とPS灰であり、その吸着活性はアルミケイ酸塩や残留炭素分の質や量が関係している。特に、PS灰の吸着性は製造元の焼成法や乾燥度に大きく依存する。 ・低気孔率・高強度用に比較的高温(1100℃以上)で試作した次の混合焼結生成物は、いずれも吸着活性が劣り廃油処理剤として不適当である:混合焼結体:(A)港湾底泥+下水汚泥+ガラス屑、(B)港湾拝泥+PS灰+ガラス屑、(C)港湾底泥+アルミ鉱さい+ガラス屑、(D)アルミ鉱さい+PS灰+ガラス屑。 ・低強度だが高気孔率(約30〜40%)になるように、比較的低温(700〜800℃)で焼成した次の混合焼結体は廃油処理剤として期待できる:(E)アルミ鉱さい+PS灰。ただし、現行の活性白土と同等以上の吸着活性を高めるために、原料廃棄物の配合量や焼結条件および活性化処理法などについてさらに検討する必要がある。 ・試作した廃油再生処理装置は再生油回収時間が長い等、基本構造や処理条件を見直して改善する必要がある。
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