2002 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能な環境資源利用システムに関する研究-インドシナ半島を対象として-
Project/Area Number |
13680657
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
千頭 聡 日本福祉大学, 情報社会科学部, 助教授 (70236800)
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Keywords | ラオス / 焼畑 / 森林 / 貯蓄組合 / 資源管理 / 特用林産物 / アンケート調査 |
Research Abstract |
3ケ年の研究の2年度目にあたる2002年度は、以下のような研究を行った。 (1)既存研究のサーベイ(継続) ラオスおよびタイにおける焼畑問題、森林資源の保全と利用などに関する既往の研究や関連する統計・調査等のサーベイランスを行った。 (2)ラオス中北部ルアンパバン県シングン郡における農村金融の実態調査 ラオス北部中北部ルアンパバン県シングン郡において、焼畑農民の生活安定化と現金収入、小規模産業おこしを目的として始められた農村貯蓄組合(オムサップ)の実態を、4ケ村について聞き取り調査を行った。その結果、2つの村においては、開始後数年間で、換金作物の植え付けや家畜の購入などに積極的に利用され、資金規模、貸し出し実績ともに急激に成長しており、焼畑への過度の依存を低減していくうえで大きな効果があることが明らかとなった。同時に他の2村では、村人の信頼を獲得できずに、貯蓄の引き出しなどによって規模が縮小していた。この違いは、資金と貸し出しの管理体制が大きく関わっていることがあきらかとにった。 (3)同ルアンパバン県ナムバック郡における焼畑農民の実態調査 ルアンパバン県ナムバック郡のラオ・ルム、カムー、モン族の6ケ村を選び、かれらの伝統的な森林区分、特用林産物の採取と利用の実態社会経済状況などについて、ヒヤリング調査を行った。その結果、民族ごとの伝統的な森林区分や、特用林産物の採取と販売の実態があきらかとなった。 (4)同ナムバック郡における森林利用と経済状況に関するアンケート調査の準備 同地域において、約600世帯を対象とした実態調査を行うため、研究協力者であるルアンパバン県農林局との打ち合わせを行い、調査票の確定作業を行った。調査は2003年5月に実施予定である。 (5)これらの成果を解析し、複数の論文を作成中である。
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Research Products
(2 results)