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2001 Fiscal Year Annual Research Report

多環芳香族炭化水素の降下負荷量と土壌,底質,魚介類への分布に関する調査研究

Research Project

Project/Area Number 13680661
Research InstitutionToyama Prefectual University Junior College

Principal Investigator

奥川 光治  富山県立大学短期大学部, 環境工学科, 助教授 (40133590)

Keywords有機微量汚染物質 / 多環芳香族炭化水素 / Ames変異原性 / 降水 / 乾性降下物 / 湿性沈着 / 乾性沈着 / 降下負荷量
Research Abstract

多環芳香族炭化水素(PAHs)はおもに石油,石炭など化石燃料の燃焼等に伴って大気中に放出されるため,有機微量汚染物質の中でも広く大気や降水から検出される物質である.しかも,その一部は発ガン性や内分泌撹乱性があることが指摘されたり,疑われたりしており,環境中での動態を評価することが焦眉の課題となっている.本年度は湿性および乾性降下物によるPAHsの降下負荷量を,精度の高い,詳細な調査により明らかにし,季節変動を解明することが目的である.そのため都市近郊地域の住宅団地内にある富山県立大学内に調査地点を設け,降水および乾性降下物を採取した.降水および乾性降下物中のPAHsは2〜7環の18成分について,GCMSまたは蛍光検出HPLCで分析した.調査は2001年8月から実施しており,1年間継続する予定である.得られた結論は以下のとおりである.1.降水中のPAHsについて月平均濃度の経月変化を見ると,11〜12月にかけて懸濁態濃度が上昇した.これはSS濃度に対応しているが,低分子PAHsでは溶存態もこの時期に濃度上昇した.2.溶存態/総量比は水溶解度を反映して低分子ほど大きかったが,SSが多くなる11〜12月にかけて減少した.3.降水による総降下負荷量(5ヶ月間)はPAHs全成分で249g/km^2,SSで1.79tkm^2であった.4環までの低分子PAHsでは溶存態が多く,5環以上の高分子PAHsでは懸濁態が多かった.4.総負荷量に対する各月の寄与を見ると,12月の寄与率が最も高く,次いで11月が高かった.その傾向は懸濁態で顕著であった.5.乾性降下物によるPAHs全成分の負荷量は10〜11月に372mg/(km^2d),11〜1月に1895mg/(km^2d)と,11〜1月の負荷量が大きかった.11〜1月には4環のPAHsの割合が増大した.

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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