2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680662
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Research Institution | Kyoto Women's Junior College |
Principal Investigator |
新保 愼一郎 京都女子大学短期大学部, 教授 (60027406)
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Keywords | スズ測定法 / ICP-MS / 食中毒スズ |
Research Abstract |
目的]食事中スズ含有量を測定し、日本人の食事からの摂取量を明らかにする。 方法]保存されている食事試料を灰化して、誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)でスズの測定をおこなう。 成績]1.灰化条件:種々の灰化条件について検討したが、多数検体の灰化を行なうため、最終的に湿式灰化法により食事試料12g+硫酸0.1ml+混酸15ml+硝酸15mlを150〜170℃で加熱、透明化、冷却処理後加水、総量20mlとした。さらに、米穀類などの食品、血液、尿検体の灰化の標準化を進めた。2.測定試料(灰化液)保存容器:灰化液は強酸であるため容器からの金属類汚染が懸念され、ガラス、テフロン、プロピレンなど各種容器を検討し、新プワピレン容器を10%硝酸に浸漬・純水洗浄・乾燥使用とした61CPMS用測定容器も酸処理したプロピレンを用いた。3.測定は標準添加法によった。種々検討の結果スズ0,1,2ppbの標準液を用い、インジュウム(In)5ppbを内部標準に3点補正による検量線で測定した。4.回収率:灰化液の酸濃度の影響をみるため5倍希釈から20倍希釈間でスズ添加の回収率をみた。いずれも90〜100%間で安定であった。5.他元素との同時測定:ICPMSは幾つかの元素を同時に測定が可能である。その利点を利用することを検討したが、現条件下では困難であった。6.実測値:日本都市幼稚園児を対象とした1日スズ摂取量は平均2.5μg、最小1.4μg、最大1092μg、中国都市部成人女子では平均57.3μg、最小0μg、最大2315μg、農村部平均3.4μg、最小0μg、最大20μgで農村部が低値であった。さらに穀類、血液、尿中の測定を検討している.
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