2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680664
|
Research Institution | Ube National Colledge of Technology |
Principal Investigator |
村上 定瞭 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (00035065)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 正美 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (30043889)
品川 恵美子 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (20116726)
深川 勝之 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (20043870)
今井 剛 山口大学, 工学部, 助教授 (20263791)
|
Keywords | 活性汚泥 / 余剰汚泥削減 / 余剰汚泥基質化 / 電解塩素 / 細胞殺傷 / 有機性汚水 / 生物学的廃水処理 |
Research Abstract |
1.研究目的 生活や産業からの廃水処理施設より発生する汚泥は廃棄物中最大の割合を占め、その処理・処分に膨大な経費が費やされている。本研究では活性汚泥工程からの余剰汚泥を基質化し、曝気槽へ返送して消滅させる方法として、電解法を適用した汚泥消滅型活性汚泥法の開発を行った。 2.原理 電解で生成した塩素(次亜塩素酸)により微生物(余剰汚泥)を殺傷し曝気槽へ返送する。殺傷された微生物は他の微生物により溶菌され、易分解性物質は直ちに消化され、細胞壁成分等の難分解性物質は長い時間を掛けて消化され消滅する。 3.研究成果 実験 汚泥基質化は、余剰汚泥500mLにNaClを添加して1%とし、IrO2皮膜チタン陽極-チタン陰極により3.0V、1.0Aで10分撹拝しながら電解して行った。 結果 電解による微生物の殺傷率はほぼ100%であった。NaCl添加量及び電解操作の最適化を行った。SRT20日での基質化汚泥投入による曝気槽の負荷増加率は約20%と推定された。MLSSの増加率は、対照系より16%高い値であり、細胞壁成分が日数を掛けて消化されていた。その消化に関与する細菌の馴致には数ヶ月を要した。処理水質を対照系と比べると、BODは同レベルで、COD、TOCが若干増加した。本法により汚泥の発生しない系が成立し、1年間の連続実験を行って稼働性・安定性を確認した。 4.今後の課題 民間企業と連携して公共の生活排水処理施設で実証実験を行い、技術認定の後、本技術を事業化することが今後の課題である。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 奥田友章, 村上定瞭: "水熱反応を利用した余剰汚泥削減型活性汚泥法に関する研究"環境工学研究論文集. Vol.39. 43-54 (2002)
-
[Publications] 村上定瞭, 竹内正美: "環境調和型社会の創造21世紀の水環境高温高圧水を利用した新しい水処理技術"粉体と工業. Vol.34,No.3. 57-67 (2002)
-
[Publications] 奥田友章, 村上定瞭: "水熱反応を利用した汚泥削減システムに関する基礎研究"土木学会論文集. No.692VII-21. 21-31 (2001)
-
[Publications] 岩崎久好, 村上定瞭: "電解法を用いた余剰汚泥基質化活性汚泥法の開発"第38回下水道研究発表会講演集. 845-847 (2001)
-
[Publications] T.Imai, M.Fukagawa: "A model for membrane bioreactor process based on the concept of formation and degradation of soluble microbial products"Water Research. Vol.35,No.8. 2038-2048 (2001)
-
[Publications] T.Imai, M.Fukagawa: "The performance of fermentation wastewater treatment in ultrafiltration membrane bioreactor by continuous and intermittent aeration process"Water Science and Technmology. Vol.42,No.3-4. 323-329 (2001)
-
[Publications] 村上定瞭, 他(共著): "科学技術入門シリーズ8 エコテクノロジー入門"朝倉書店. 139 (2001)