2002 Fiscal Year Annual Research Report
JNKシグナル伝達経路における足場タンパク質の同定とその機能解析
Project/Area Number |
13680777
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
善岡 克次 金沢大学, がん研究所, 教授 (60200937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 道彦 北里大学, 理学部, 講師 (90240994)
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Keywords | シグナル伝達 / MAPキナーゼ / 足場タンパク質 / JNK |
Research Abstract |
JSAP1は我々が同定したJNK MAPキナーゼ(MAPK)結合新規タンパク質であり、これまでの解析からMEKK1→SEK1→JNKシグナル伝達経路における足場タンパク質として機能すると考えられる。今年度は、先ず、酸化ストレスにおいて重要な役割を担うASK1 MAPKKKとJSAP1の関係について検討した。その結果、JSAP1はASK1/JNK経路においても足場タンパク質として働いていることが強く示唆された。また、JSAP1の生理的機能を明らかにするため、jsap1^+マウスES細胞を作製しin vitro分化系を用いて解析した。その結果、野生型と比較して(1)JSAP1をノックアウトした場合、神経突起が約4割短く、(2)jsap1^+由来のES細胞からは心筋細胞が認められなかった。以上の結果から、JSAP1は神経突起の成長、および中胚葉の形成(あるいはその後の過程)において重要な役割を担っていることが示唆された。中胚葉マーカーであるBrachyury, BMP4 mRNAについて調べたところ、jsap1^+ES由来の細胞では野生型とは異なる発現パターンが検出された。一方、GATA4, HNF1(内胚葉マーカー)mRNAについては野生型とjsap1^+の間で特に差異は認められなかった。さらに、JNKおよび転写因子c-Junついても検討した。その結果、未分化ES細胞においてJSAP1はJNK1,2およびc-Jun、また神経細胞分化の過程ではJSAP1は主にJNK3の安定性に関与していることを見出した。 足場タンパク質JSAP1が関わる様々な現象を分子レベルで明らかにすることを目的とし、JSAP1と相互作用するタンパク質の探索に着手した。これまでに、酵母2ハイブリッド法を用い、10種類以上のタンパク質の同定に成功した。今後、先ず結合特異性について検討し、その後いくつかのタンパク質に焦点をあて、JSAP1結合性の生物学的意義を明らかにする予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takahisa Takino: "A scaffold protein in the c-Jun N-terminal kinase is associated with focal adhesion kinase and tyrosine-phosphorylated"Oncogene. 24・42. 6488-6497 (2002)
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[Publications] Hiroshi Matsuura: "Phosphorylation-dependent Scaffolding Role of JSAP1/JIP3 in the ASK1-JNK Signaling Pathway"Journal of Biological Chemistry. 277・43. 40703-40709 (2002)
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[Publications] Shinji Sato: "Aberrant Tau phosphorylation by glycogen synthase kinase-3β and JNK3 induces oligomeric tau fibrils in COS-7 cells"Journal of Biological Chemistry. 277・44. 42060-42065 (2002)
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[Publications] Katsuji Yoshioka: "Scaffold proteins in mammalian MAP kinase signaling pathways"Recent Research Developments in Molecular & Cellular Biology. 3. 317-327 (2002)