2003 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンE転移蛋白KOマウスを用いた筋萎縮性側索硬化症の発症機序の研究
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13680838
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
稲葉 彰 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (10282766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 隆徳 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (90231688)
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Keywords | ビタミンE / αTTP / 酸化ストレス / ALS / SOD1 / 脊髄小脳変性症 / 運動ニューロン疾患 |
Research Abstract |
G93A変異SOD1トランスジェニックマウス(以下G93Aマウス)とαTTPノックアウトマウス(以下αTTPマウス)を掛け合わせ、αTTPホモ-/-/G93Aヘテロ+/-マウスを作成し,出産時より飼料をビタミンE欠乏食とする群とビタミン添加食(ビタミンE750mg/kg)を投与する2群を作成した。 対照として性・週齢の一致したG93Aマウスを、ビタミンE欠乏食と普通食投与の2群を作成することで、1)αTTP-/-G93A+/-/ビタミンE欠食群、2)αTIP-/-G93A+/-/ビタミン添加食群、3)αTTP+/+G93A+/-/ビタミンE欠食群、4)αTTP+/+G93A+/-/普通食群の4群を各群13匹を作成した。 観察項目としては、体重、運動機能としてロタロツドの落下時間(秒数)、後肢筋力低下の有無を2週おきに測定した。病理サンプルは、脳および脊髄を発症前と末期に採取し、脊髄前角ニューロン数及びL5前根の軸索数を測定する。また脊髄前角ニューロンにおけるリポフスチン蓄積の程度で、酸化ストレスを評価する。 掛け合わせした各群のマウスは9月〜10月に出生し、現在約6ヶ月齢であるが、まだ発症していない。ただし、第1群と第4群は、先行実験として、各2匹ずつ5月に出産したものを観察している。発症は、ホモヘテロ群は33過と34週に、コントロール群では34過と38過であった。コントロール群は、39過と43週に死亡した。第1群の2匹は40週を過ぎたが、後肢の筋萎縮はまだ軽度で動きもよい。 発症は、ロタロッドが体重の減少に1、2週間早く確認できた。2匹ずつの結果であるが、第1群は発症が約2週間早まっていた。羅病期間・全経過期間の短縮ははっきりしない。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 横田隆徳: "RNAiによる神経変性疾患の遺伝子治療をめざして"遺伝子医学. 7・3. 349-354 (2003)
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[Publications] Inaba A: "Isolated musculocutaneous nerve palsy during sleep"Muscle and Nerve. 28・6. 773-774 (2003)
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[Publications] Ishibashi S: "Reversible acute axonal polyneuropathy associated with Wernicke-Korsakoff syndrome : impaired physiological nerve conduction due to thiamine deficiency"Journal of Neurology, Neurosurgery and Psyhiatry. 74・5. 674-676 (2003)
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[Publications] 横田隆徳: "α-tocopherol転移タンパク遺伝子欠損マウスにおける遅発性運動失調症"CLINICAL NEUROSCIENCE. 21・2. 177-179 (2003)
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[Publications] 稲葉彰: "経頭道磁気刺激による皮質延髄路の機能評価"神経内科. (印刷中).