2001 Fiscal Year Annual Research Report
レプチンにより脳内に誘導される新しい転写因子の単離とその解析
Project/Area Number |
13680849
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
森川 吉博 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60230108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南條 輝志男 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40164511)
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Keywords | leptin / neuron / insulin / receptor / subtraction / phosphorylation / transcription factor |
Research Abstract |
申請者らはmRNA differential display法、suppression subtractive hybridization技術に基づいた新しいsubtractive library作製により(PCR-Select cDNA subtraction法)、レプチンが視床下部で制御しているであろう遺伝子群の単離を試みた結果、マウス視床下部においてレプチンにより誘導される新規の転写因子の一部を得た。この転写因子の断片をプローブとしてマウス脳から作成したcDNA libraryより全長cDNAがクローニングを試みた結果、約95%のcDNAを得た。残りの部分については5'-RACE法を行うことにより全長cDNAをクローニングすることに成功した。得られた遺伝子が本当にin vivoでレプチンにより誘導されるのかどうかを確認するために、レプチン静脈注射後、30分、1時間、2時間後のマウスの脳よりmRNAを抽出し、Northern blot analysisを行った結果、1時間後、2時間後においてこの遺伝子の誘導を認めた。脳の視床下部での発現状況をin situ hybridization法により検索した結果、弓状核においてその発現を認めた。さらに、ob/obマウスは高インスリン血症を示すことが知られているので、脳内のインスリンシグナリングに異常がないかを抗インスリンレセプター抗体を用いて免疫組織学的に検索した結果、ob/obマウスにおいて発現の増強を認めた。 数十例のヒト肥満患者からのサンプル収集は、これまでに採取した糖尿病患者からのサンプルと併せて肥満患者のデータベースを再構築しているところである。
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