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2002 Fiscal Year Annual Research Report

神経系底板特異的に発現する新規膜タンパク質CUBLの機能解析と受容体の探索

Research Project

Project/Area Number 13680874
Research InstitutionOita Medical University

Principal Investigator

調 恒明  大分医科大学, 医学部, 助教授 (50179058)

Keywordsゼブラフィッシュ / 神経軸索ガイダンス / トランスジェニック / 新規膜分子 / ケモカイン / SDF-1 / アンチセンスDNA / 遺伝子機能ノックダウン
Research Abstract

本研究では、ゼブラフィッシュをモデル動物として、神経ガイダンスの分子機構を明らかにすることを目的として研究を行い、新規の膜分子CUBLを見いだしその機能を明らかにした。またケモカインとして知られていたSDF-1が、神経ガイダンスに必須であることを示した。
1.新規膜分子CUBLの機能解析
ゼブラフィッシュの底板特異的に発現する分子として同定した分子の解析を行った。この分子は、中脳、後脳の底板と、中脳の背側正中に発現していた。また、中脳背側に特に強く発現する組織があり、これはposterior commissural (PC) neuronの軸索が交叉する部分の直下にあることがわかった。したがって、この分子はPC axonの通り道に発現していることになる。この分子は375アミノ酸からなるI型膜タンパク質であり、これまで報告のない構造を持つ新規の膜タンパク質である。この分子は細胞外にCUBドメインとLDL受容体リピートドメインを持つことから、CUBLタンパクと名付けた。これらのドメインはいずれもタンパク間相互作用に関与する配列であり、新規の受容体であると考えられた。CUBLの機能を明らかにするために、熱ショックタンパク質の下流にCUBLのcDNAを繋いだ発現ペクターを構築しトランスジェニックの個体を得た。このゼブラフィッシュに37℃で1時間熱ショックを与えると全身にCUBLタンパク質を発現するようになる。こののち、PC axonの走行を観察したところ、軸索の走行に乱れが生じた(defasciculation)。このことからCUBLタンパク質は特定の神経軸索の走行をコントロールする活性を持つと考えられた。
2.モカインSDF-1の視神経ガイダンスにおける役割
SDF-1が免疫細胞だけでなく、発生過程で広く神経系に発現していることを見いだした。特に網膜神経細胞の神経軸索(視神経)の通り道である、optic stalkに発現しており、その受容体CXCR4は網膜神経細胞自身に発現していた。両遺伝子のアンチセンスDNAを受精卵に微量注入したところ、視神経の走行が大きく乱れた。視神経は正常の通路であるoptic stalkを通らず、一見ランダムに眼から出ているように見える。このことから、SDF-1とその受容体であるCXCR4は視神経が正常に眼をでて視蓋に到達するのに必須の役割を演じていることが示された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Rie Kawano: "Identification and Characterization of a Soluble Cadherin-7 Isoform Produced by Alternative Splicing"The Journal of Biological Chemistry. 277,49. 47679-47685 (2002)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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