2001 Fiscal Year Annual Research Report
ミエリン形成における神経軸索/オリゴデンドロサイト間の情報伝達分子機構
Project/Area Number |
13680889
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
伊藤 康一 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (30291149)
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Keywords | ミエリン / オリゴデンドロサイト / 神経軸索 / 神経接着分子L1 / 細胞培養 |
Research Abstract |
オリゴデンドロサイトの細胞系譜の確立と、最終段階におけるミエリン化形成機構について神経接着分子L1に着目して研究を行った。 1.オリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)とオリゴデンドロサイト(OL)の培養法の確立。 ラット胎生16日目の大脳皮質を血清存在下で1週間培養後・継代し同様に1週間培養する。さらに継代し2日間血清培養後、PDGF存在下で無血清培地中で培養し1-3日目にOPCを得る。培養液からPDGFを除きT3とT4を加え3日培養することによりOLとなる。この方法は従来使われている抗体による免疫選択法に比べ比較的多量にさらに純粋なOPC(98%)とOL(96%)を得ることができた。 2.OPCとOLにおける神経接着分子L1の発現を生化学的、免疫細胞化学的解析を行った。 Immunoblot解析によりOLにおいてのみL1発現が認められた。その発現はOPCからOLに分化するに従い徐々に上昇した。免疫細胞化学的アプローチによりその発現分布を調べてみたところOLにおいて細胞体はもとより突起、更にはその先端までL1が存在している事が明らかとなった。この時期のOLの突起の先端にまでL1の発現が及んでいることから、脳の発達段階においてL1分子が高発現している神経軸索と容易に接触し認識しあうことによりミエリン形成を誘導することが示唆された。 来年度は、L1がミエリン形成に関与しているかを明確にするため、培養条件下でミエリン形成を観察できる方法を開発し、検討する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] J.Ogawa: "Neural recognition molecule NB-2 of the contactin/F3 subgroup in rat : Specificity in neurite outgrowth promoting activity and preferential expression in the auditory pathway"J Neurosci. Res.. 65. 100-110 (2001)
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[Publications] 伊藤康一: "ニューロン/グリア細胞での神経接着分子を介したクロストーク"脳21. 4.2. 15-22 (2001)
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[Publications] 伊藤康一: "神経接着分子と脂質マイクロドメイン"蛋白核酸酵素増刊号生体膜のラフト形成と細胞のシグナリング. 47・4. 338-343 (2001)
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[Publications] 伊藤康一: "ブレインサイエンスレビュー2001"医学書院. 292 (2001)