2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680960
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Research Institution | Meirin College |
Principal Investigator |
佐藤 温重 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 教授 (40045985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 勝也 (財)歯友会附属医療機材研究所, 研究員
石川 俊一 (財)歯友会附属医療機材研究所, 主査
佐野 裕子 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 教授 (30300099)
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Keywords | 加熱電子線照射 / 高分子材料 / 傾斜性付与 / 酸素障害 / 窒素等不活性ガス雰囲気 / 硬度上昇 / 歯科材料 |
Research Abstract |
本研究は、歯質の力学的特性データをもとに研究開発目標値を設定し、選定した高分子材料が、長所である粘弾性の特徴を失うことなく、物性を開発設定値に近似するよう、高分子材料に加熱電子線照射試験を実施し、歯質代替傾斜高分子材料の開発を行った。 1.研究実績 歯質代替傾斜材料の開発の経緯を報告する。 1-1 これまでの臨床データを基に、歯科用傾斜高分子材料の開発目標として口腔機能学的見地から力学的試験項目のうち硬度を選択し、目標値を設定した。 1-2-1 試験に供する高分子材料を購入し、射出成形機を用いて力学的試験試料を作成した。 1-2-2 放射線照射治具の考案、設計、製作を電気興業(株)応用特機担当、特殊照射担当と計3回の出張(2月25日,3月8日,3月22日)で詳細に検討を重ね、照射容器を完成させた。 1-2-3 高分子に目標である傾斜性を付与するため1-2-2で製作した容器内に試料をセットし、窒素雰囲気下(酸素濃度2730ppm以下)で加熱電子線照射を各条件で実施した。 1-3 各条件下の試料の硬度試験を行い、電子線の吸収線量-試料加熱温度-試料の硬度の相関データを整理、統計処理を行い、最適照射条件を特定した。 1-4 最適照射条件で高分子材料の試料の硬度が26%向上したが、開発目標値には達していない。 次年度電子線照射を継続して行い、研究を続行する。
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