2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13710040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
中津山 英子 日本大学, 工学部, 講師 (30318373)
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Keywords | 欲求生行動 / 採餌行動 / 防御生 / 情動媒介 / 認知媒介 / ラット / THE / TLE / open / close |
Research Abstract |
Fanselow(1988)は防御行動について情動媒介・認知媒介の説明を試みた。情動媒介説にしたがえば、採餌場面においては、出会った餌(CS)を食べるのに要する時間の推定値が認知的媒介(Cognitive Mediator:Mc)として作用し、それにより喚起される情動媒介(Emotional Mediator:Me)を経由して餌運搬行動がなされると想定できる。認知媒介説にしたがえば、CSに出会ったときになされる、摂食時間の推定値自体が餌運搬行動を惹起すると考えられる。本研究ではどちらの媒介説が有効かを明らかにすることを目的とし、認知の変数として時間評定の可能性を、情動の変数としてTsukuba情動系ラットの使用可能性を探索する。 はじめに情動について検討した。情動性の高い系統の(怖がりの)ラットと低い系統のラットの行動を比較すると、情動性の高いラットは餌運搬率が高い。このことから考えて、餌運搬行動の決定には情動媒介説が有力であると予測できる。 以上の見地から、(1)情動性の高低が予測されるTsukuba High Emotional strain rat(THE)、Tsukuba Low Emotional strain rat(TLE)の餌運搬行動の差異を検討したところ、THE系の餌運搬行動率はTLEに比較して低下しにくいことが示された。(2)openな場所では情動反応性が高いことが予測される。Open/closeの環境条件を比較したところ、openな場所の餌運搬率が高かった。
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