2001 Fiscal Year Annual Research Report
地域社会における大学開放のニーズに関する実証的研究
Project/Area Number |
13710148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
加藤 かおり 新潟大学, 大学教育開発研究センター, 助教授 (80323997)
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Keywords | 大学開放のニーズ / 成人学習 / 地域社会 |
Research Abstract |
本研究は、地域社会のニーズに対応した大学開放の推進に資するため、その基礎資料となる実証的なデータを集積し、かつ地域社会における大学開放のニーズを構造的に分析することを目的とし、(1)文献による理論研究、(2)大学開放のニーズに関する資料・情報収集と分析、(3)地域の成人学習者における大学開放のニーズに関するアンケート調査の実施、(4)地域企業主対象のヒアリング調査の実施、(5)調査結果の分析の5つの方法によって進められ、本年度は、計画に従い(1)から(3)までを実施した。 (1)からは、主に大学開放の理論的枠組みに関する知見、(2)からは、大学開放の現状とニーズとの関連、および課題に関する知見を得た。大学開放の枠組みは大別して1)教育制度として(1)大学入学や学位取得へのアクセスの拡大、(2)昼夜開講等の履修形態の弾力化、(3)単位認定など学習成果の評価、2)地域への教育的サービスとして(4)公開講座など学外への教育機会拡充、(5)施設設備の開放、(6)学外での教員の委員活動および講師活動、3)研究活動として(7)学外組織との共同・委託研究、(8)研究成果等の情報提供に分類される。 成人学習者対象のアンケート調査では、(1)から(8)までの大学開放事業についての認知度、および成人学習に直接関係する大学開放事業、すなわち(1)から(6)についてのニーズについて調査を実施した。 さらに、生涯学習のニーズに関する先行研究、成人学習に関する先行研究等から、大学開放に係るニーズの主体の特異性(一般的な生涯学習のニーズでは例えば公開講座、社会人入学への関心度は低いこと)を考慮する必要が生じ、調査対象である成人学習者を、成入教育機関において学習活動を実施している学習者から抽出した。アンケート調査の結果は現在分析中である。
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