2002 Fiscal Year Annual Research Report
ロシア人による海外への労働力移動と異文化適応に関する研究―日本との関わりを中心に
Project/Area Number |
13710181
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
百瀬 響 北海道教育大学, 教育学部・岩見沢校, 助教授 (10271727)
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Keywords | ロシアと日本 / ロシア人 / 労働力移動 / 異文化適応 / 外国人労働者 / 文化摩擦 / 極東 / 沿海州地方 |
Research Abstract |
本研究における研究では、1.ロシア関連資料のデータ整理、2.国内における、(1)国立・公立(第三セクターを含む)関連機関での資料・インタビュー調査、および(2)民間商社への調査、(3)ロシア人・ロシア人との協働経験者の日本人調査を行なった。 1.ロシア関連資料のデータ整理:昨年度収集した資料から、特にインタビュー・アンケート調査および、一部新聞記事の日本語訳を進めた。法制資料は、昨年度収集分と不足していた1991年以前の法律資料を改めて収集した。以上の成果は、報告書を作成し、公表するが、特に後者に関しては同報告書で資料編として添付する。 2.国内調査: (1)国立・公立(第三セクターを含む)関連機関での資料調査 県庁・市役所においては、特にロシアとの姉妹都市提携の歴史的経過・現状および現在の問題点を中心的課題として、資料収集とインタビューを新潟・富山・秋田県および大阪府で行ない、さらに函館市を追跡調査した。他に環日本海経済研究所、ロシア東欧貿易会、国際交流財団において資料を収集した。 (2)民間商社への調査 特に事例研究として、近年合弁企業を解消したA社における、ロシア人との協働の問題点・合弁企業解消の係争過程について、インタビューを中心に調査を行なった。 (3)ロシア人およびロシア人との協働経験者の日本人調査 (1)で調査した当該機関・国内の観光施設で働いているロシア人への調査と、日本人で比較的長期に亘ってロシア人と協働している例を中心にインタビュー調査した。 以上の成果については、本科研の報告書を発行し、今後の利用に供する形式で改めて資料化した関連資料ともに、何らかの形での出版化を試み、社会還元を果たす所存である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hibiki MOMOSE: "A Brief Analysis of the Number of Visa Issued by Japanese Consulates in 1999 : Considering the Relationships between Japan and Other Countries (日本国査証発給数統計(1999年)に見られる外国人入国者動向と文化的要素の関連性についての簡潔な分析---日本と他国の国際関係を探る試論)(英文)"北海道教育大学紀要(人文科学・社会科学編). 第53巻・第1号. 65-75 (2002)
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[Publications] 百瀬 響: "近代日本における北海道の内国植民地化と対アイヌ政策の論理--風俗統制令を中心として"『Journal of Pacific Asia』(立教大学学術フロンティア). 第9号. 7-25 (2003)
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[Publications] 百瀬 響: "開拓使期における狩猟行政--北海道鹿猟規則制定の過程と狩猟制限の論理"井上紘一編『社会人類学から見た北方ユーラシア世界』〔科学研究費補助金基盤研究B(1)「ピウスツキによる極東先住民研究の全体像を求めて」成果報告書・研究代表者(北海道大学教授井上紘一)課題研究番号12410082〕(北海道大学スラブ研究センター). 101-121 (2003)
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[Publications] 百瀬 響: "日本のアイヌ政策からみる『樺太アイヌ統治法案』--近代化の評価をめぐって"井上紘一編『ピウスツキによる極東先住民研究の全体像を求めて』〔科学研究費補助金基盤研究B(1)「ピウスツキによる極東先住民研究の全体像を求めて」成果報告書・研究代表者(北海道大学教授井上紘一)課題研究番号12410082〕(北海道大学スラブ研究センター). 33-48 (2003)
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[Publications] 百瀬 響: "ロシア極東に生きる高齢者たち-年金生活者のネットワーク"東洋書店(ユーラシア・ブックレットNo.38). 63 (2002)