2001 Fiscal Year Annual Research Report
言語リズムの実在とその習得に関する対照音声学的再検討
Project/Area Number |
13710316
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
山本 勝巳 関西福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (40249818)
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Keywords | スピーチサイクリングタスク / 日本人英語学習者 / 英語発話 / 時間的特徴 |
Research Abstract |
近年、Speech Cycling Taskと呼ばれる実験手法が特定言語のみならず言語一般のリズム構造を理解する助けになるとの報告が行われてきている。これは、被験者にマーカとして一定間隔の信号音を聴かせながら単純な文を繰り返し発話させるという課題である。 先行研究を踏まえて、今回の実験では以下の刺激文を用意した。 1.buy Bill a book (SSWS) 2.good baseball booklets (SSWSW) 3.Billy forgot the book (SWWSWS) 4.beautiful girls in baskets (SWWSWSW) 今回の実験の被験者は近畿地方の大学に通う12名とした。被験者には事前にプリテストを課し、その結果によって上位群・中位群・下位群各4名ずつに分類した。被験者にはヘッドフォンを通してマーカを提示し、各ビープ音に対して各刺激文の最初の強勢の置かれる音節を合せるようにして息継ぎなく8回発話させ、その全てをデジタル録音した。 分析にあたっては先行研究と同等の分析手法をMacintoshプラットホームに実装することから始めた。Praat、SoundScope、MicrosoftExcelのマクロ等を組み合わせることで、ある程度の自動処理が可能となった。 これまでに得られた分析結果からは、先行研究で報告されている傾向が観察された。すなわち、プリテストの結果によって分類したグループに関係なく、日本人の英語発話に際しても繰り返しにおける最後の強勢の置かれた音節は1/3、1/2、2/3といった割合をターゲットとして生成されやすいという傾向がうかがえる。
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Research Products
(2 results)